シェール革命の真骨頂は、なんといっても、アメリカが再び世界経済の絶対的な盟主に復帰する大きなチャンスにつながるということです。
アメリカは不死鳥のごとく、よみがえる
今も世界最大のGDPを誇るアメリカ経済ですが、2008年のリーマンショック後は、さすがのアメリカ経済も長期低迷に入るとともに、1990年代から勃興してきた中国に、経済大国の座を奪われるのではないかという見方もありました。事実、世界の基軸通貨は米ドルから中国の人民元になるのではなどと、まことしやかにいわれたものです。
しかし、アメリカ経済がこの先没落していくなどということは、とんでもない与太話です。おそらく、これからのアメリカ経済は不死鳥のように蘇り、世界のどの国も、同等に立ち向かうことができないまでに復活を遂げていくでしょう。そうなれば、米ドルは今後、上昇傾向をたどっていくことが考えられます。
確かに、私たち日本人の目から見れば、2012年の秋口から昨今に至る円安局面というのは、一見すると「アベノミクスが成功したから」というように映るでしょう。
でも、実際はそうではありません。実はアベノミクスがなかったとしても、円安が進む可能性は多分にあったのです。円安に転換する理由の最たるものは、シェール革命です。アメリカはいわずと知れた世界最大のエネルギー消費国です。2011年時点で、自国のエネルギー需要の約20%を輸入に頼っています。
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