eSIMの書き込み方法は2種類あり、提供するキャリアがどちらかを選ぶ仕組みだ。1つがキャリアが用意したQRコードを読み取る方法。もう1つが、アプリをインストールし、そこからeSIMを書き込む方法だ。前者は、キャリアが提供するQRコードを用意したあと、「設定」アプリの中から「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」を選択。すると、QRコードを読み取るためのカメラが立ち上がる。これで、手元にあるQRコードを読み取るといい。
後者のアプリは、App Storeで検索すると見つかる。例えば、「eSIM」というキーワードで検索すると、「GigSky」と「TーMobile」、2社のeSIM書き込み用アプリがヒットする。eSIM対応キャリアがわかっている場合は、直接そのキャリア名を入れてもいい。
このキャリア名からわかるように、現時点では日本のキャリアはeSIMに対応していない。ただし、それは日本で使えないという意味ではない。海外のキャリアと直接契約して、日本で国際ローミングとして使うことで料金を節約できるケースもある。まさに裏技的な使い方ができるというわけだ。
2.eSIMローミングなら“ギガ追加”の料金が5分の1に
もともとeSIMは、海外渡航時に現地のキャリアと直接契約して、通信料金を抑えるために搭載された。eSIMなら、母国にいる間に海外キャリアと契約して、入国した瞬間から使えるため、SIMカードを買いにキャリアショップに行く手間も省ける。ただ、海外、とくにアジア圏では国際ローミングの料金も割安になっており、日本に住むユーザーが日本で使っても、日本のキャリアより安く済むという逆転現象も起こっている。
その代表例が、香港キャリアの「3香港」だ。同社の提供する「Roaming Data Prepaid eSIM」は、10日間使えて料金は138香港ドル(約1900円)。使い切ったあとは、1日単位でデータ通信を有効にできる。1日の料金は15香港ドル(約200円)で、10日プランを138香港ドルで再契約することも可能だ。この料金で、1日あたり500MBまで高速通信が利用できる。日本では、ドコモに接続する仕組みだ。
さすがに1カ月間、フルに使うと日本で契約したほうが割安になってくるためオススメはできないが、毎月のデータ容量が足りなくなったときに、ワンショットで契約するのであれば、かなり割安だ。ドコモ、au、ソフトバンクとも、追加のデータ通信料は1GBあたり1000円。データ容量が足りなくなったときだけ3香港のeSIMに切り替えれば、料金はおよそ5分の1になる。
また、格安SIMを利用していると、お昼時などの混雑時にデータ通信が遅くなることがあるが、このようなときにだけ、eSIMを有効にしてもいい。1日200円で、快適さを手に入れることができるというわけだ。
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