新型iPhone発売目前、消えぬ「4年縛り」の火種 auとソフトバンクは見直しを表明したが…

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9月上旬、都内の携帯電話販売店では「iPhone 8がゼロ円」のチラシが張られていた(記者撮影)

新型iPhoneが9月21日にいよいよ発売される。画面が大型化し、画質が進化する一方で、端末の高額化が止まらない。店頭での正価はiPhone XS(テンエス)で12万1824円~、iPhone XS Maxが13万4784円~と、昨秋に投入された最上位機種、iPhone Xよりもさらに高くなった。

KDDI(au)とソフトバンクは昨年から、iPhoneを含む高額なスマートフォン端末を実質的に値引く代わりに、事実上4年間の通信契約を結ばせる「4年縛り」を展開してきた。これを公正取引委員会が問題視したため、両社は今夏、やり方を一部改める方針を表明した。

だが、これで一件落着とはなりそうにない。本格的なiPhone商戦を前に、問題の火種はくすぶり続けているからだ。

「無限ループ」状態

「4年縛り」として問題視されているのは、KDDIの「アップグレードプログラムEX」や、ソフトバンクの「半額サポート for iPhone」などのプログラム。概要はこうだ。

端末の支払いは48回の月賦にする一方、通信は2年契約の形を取る。通信が2年契約なのは、携帯通信事業者の顧客の囲い込みが問題視される中で、各社が表向き長期契約を控えているためだ。利用者は、①25カ月目以降に機種変更し、かつ旧端末を下取りに出す、②同じプログラムに再び加入する、といった条件をクリアすれば、当該月からの端末代の残債が免除される。つまり、25カ月目に手続きすれば、端末代を半額に抑えられる。

一見、高額な端末をお得に入手できるようにも思える。だが、残債免除を受けるためには、機種変更とプログラム再加入が強制され、2年ごとに同じことが繰り返される。高額な端末代を負担しないかぎり抜け出せない、いわば「無限ループ」状態だ。

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