子「降りる?」
親「まだ。次の次かな……」
子「ジュース!!」
親「電車の中だからダメ、降りたらね」
非常に不誠実なやり取りに耳を疑いました。
電車の中だからダメ、降りたらということを認識し、次の駅という約束を信じておとなしくしていたのに、裏切られたとしか言いようがありません。
適当に「次」と言うのはうそをつくのと同じ
これだけの言葉のやり取りができるのですから、降りるまであと何駅という数だったり、駅の名前だったり、わからなかったとしても〇分という時間だったり(こういった話しかけが、数や時間などの格好の学びの機会なのに残念です)何とでも言いようがあるはずなのに、適当に「次」と言ってしまうのは、「すぐよ」と伝えたい思いからなのかもしれませんが、はっきり言ってうそつきです。
しかも、この後、さらに「ジュース」とぐずりだした子どもに、何も言わずに、おもむろにジュースを飲ませたのです。
親の対応に、まったく一貫性がありません。
よほど長い乗車や、子どもの具合が悪いなどを除き「電車の中ではダメ」というルールを子どもと交わしたのであれば、自らそれを放棄してはならないのです。もしくは、放棄するならするで、その理由を子どもにきちんと伝えるべきだと思います。
きっとこうした対応は、日々のあらゆるところで行われているのかと推測されます。子どもは混乱し、何を指針にしてよいかわかりません。そうなれば約束を守ることすらできないし、ぐずったことで、最後に電車の中でもジュースを飲ませてもらえたので、「ごね得」しか学べません。
実際にさまざまな場所で、こうしたやり取りを多く目にします。子どもだからといって適当にごまかしていいことなど1つもないのです。
このような対応を取っておきながら、「聞き分けのよい」子どもが育つはずはありません。逆にぐずるように仕向けてさえいるのです。
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