アメリカの「バブル崩壊後」に起きる「大転換」

トランプが置かれた状況は「1930年代」に似る

21世紀に入って「3度目のバブル崩壊」がやってきたらどうなるのか。その時、アメリカに起きる可能性のある「大転換」とは何だろうか(写真:AP/アフロ)

年が変わり、株式市場は反転した。一見、落ち着いてきたようにも見える。だが値動きを見る限り、本質は何も変わっていない。そんな中、前回のコラム「日米を襲う『債券バブル崩壊』の恐ろしい結末」で紹介した、レイ・ダリオ氏のファンドによる突出した好成績が発表された。

2018年のヘッジファンドの平均運用成績がマイナス6.7%だったのに対し、ダリオ氏のブリッジウオーター社の旗艦ファンド「Pure Alpha」の運用成績はなんとプラスの14%超。筆者は長年ダリオ氏の動向を観察してきたが、これだけの大型ファンドがここまで突出した成績を残したのは初めて観た。こうなると、驚きというよりも彼の警告を知ってしまった以上は何やら不気味さを覚える。

「パウエルプット」の噂は本当だった

一方、日々の値動きもチェックする立場としては、2018年2月の下げの際、一部で噂された「パウエルプット」(パウエルFRB議長が事実上の株安歯止め策を発動する役割を演じること)の存在が確認できたのは収穫だった。昨年2月の下げの局面では、このパウエルプットがNYダウの2万1800ドルレベルにあるとの噂があった。

根拠はジェローム・パウエルFRB議長が断行した人事だった。FRB理事の人事は議会の承認がいる。だがアドバイザーとしてパウエル氏個人が雇うなら氏の裁量の中だ。パウエル氏は、自分の議長就任が決まると、ベン・バーナンキ、ジャネット・イエレン両議長につかえ、イエレン氏の退任と同時にその仕事を辞めたジョン・ファウスト氏を再び呼び戻した。

いくらパートタイムとはいえ、辞めた人を呼び戻す人事は異例だった。この時FEDウオッチャーの間では、金融の博士号を持たないパウエル氏がFRB議長になることで、市場マネジメントでの知識と経験のあるファウスト氏の影響力が注目された。そしてファウスト氏に近い筋の話として、「NYダウが2万2000ドルを割れるまでは中央銀行であるFEDは何もせず、FOMC(米公開市場委員会)で決まった金融政策を淡々と続けるだろう」との見込みが出ていた。

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