「外国人留学生の就職」に転機が訪れている

留学生派遣に脚光、入管法改正も追い風に

留学生は日本人就活生の強力なライバルになりえますが、これまでの慣習を超えて就活を活性化する可能性を秘めています。むしろ日本の企業が優秀でやる気のある留学生を雇うことにより、異文化を受け入れ、ビジネスの固定概念を打破する起爆剤になるメリットは大きいといえます。

派遣先であるビックカメラの根本奈智香執行役員・人事部担当部長兼ダイバーシティ推進室長は、「外国人観光客の多い店に集中的に月30~50人の留学生アルバイトを配置している」といいます。以前はアルバイトを募集しても応募がない状況でしたが、派遣スタッフを採用することで、安定的に働いてもらえる人材を確保できるようになったといいます。

外国人観光客の8割は中国人で、本来、派遣スタッフは通訳、接客業務ができれば問題ありません。しかし、「留学生の仕事に対する意識やレベルは高く、インバウンド対応、外国人が好む売れ筋商品の情報など、現場の課題をアドバイスしてもらう」こともあり、各店舗からの派遣オーダーも多くなっています。

お店にとっては派遣サービスを利用することで、教育する時間を削減でき、日本語能力の高い留学生を雇えるメリットがあるといえます。欠員が出たら補充してくれることも利点です。雇う側と働く側のニーズがマッチしているので、今後も「留Biz大学生」のトレンドは続くことが予想されます。

入管法改正に伴い留学生の就職も拡大か

2018年12月14日に改正入管法が公布され、新しい在留資格「特定技能1号」「特定技能2号」の創設、法務省の外局として「出入国在留管理庁」の設置などが決まり、2019年4月より新法が施行されます。

また、あまり報道されていませんが、この法改正と併せて、日本の大学または大学院を卒業した留学生が、年収300万円以上の日本語を使う職場で働く場合、大学の専攻との関連性がなくても「特定活動」の在留資格を認めるという法務大臣告示も施行される予定です。

業種や分野を制限しないとしていますが、どの程度の日本語能力が求められるか、単純労働が認められるかなど、実際の運用がどのようになるかはまだ不明です。ただ留学生の就職拡大につながることは確実で、今後の動向が注目されます。

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