「外国人留学生の就職」に転機が訪れている

留学生派遣に脚光、入管法改正も追い風に

ただ、この日本語でのコミュニケーションが、就職や採用の現場で大きな課題になっています。同社が調査した、留学生側が感じる就職活動における課題は、「日本語でのコミュニケーション」(68%)、「日本の企業文化理解」(60%)、「日本のビジネスマナーの理解」(54%)が上位に挙がっています。

さらに、留学生採用経験のある企業側が感じる課題も、「日本語でのコミュニケーション」(55%)が最多で、「留学生を活用する日本人管理者の不足」(22%)、「留学生が希望するキャリア形成と会社が考えるキャリア形成の乖離」(18%)と続きます。

学校の授業を通じて日本語を身につけている学生が多いものの、実際に仕事で使うことにより自信が生まれてきます。そして企業文化やビジネスマナーはまさにアルバイト、派遣を通じて習得している学生が多く、インターンシップの役割を担っていることがわかります。

同社では留学生の就職をゴールと位置づけ、キャリアアップ教育の一環としても、服装やマナー、エントリーシートの書き方、グループディスカッションのやり方などを指導しています。

インバウンド対応で外国人スタッフにニーズ

現在、東洋大学に通う中国出身の阮誠豪(ゲン・セイゴウ)さん(22歳)は、ビックカメラ有楽町店のメガネ・コンタクト売り場でJapaningの派遣スタッフとして働いています。同店はインバウンド顧客の需要も高く、中でも日本のカラーコンタクトが人気となっているため、外国人対応の場面も多いといいます。

阮さんは日本のアニメや音楽が大好きで、日本語を勉強して自分の目で確かめたいと思い、まず日本語学校に留学し、大学に進学しました。アルバイトを始めたばかりの頃は日本語もあまりうまくなかったため、接客は大変でしたが、先輩たちが優しく丁寧に教えてくれたことで徐々に慣れてきました。

今では多くのお客さんと接触することで、「自分のコミュニケーション能力が高まり、言語能力にも磨きがかかることで自信が生まれてきた」そうです。大学卒業後は「大学で学んだ法律の専門知識を生かして日本で就職したい」と目を輝かせていたのが印象的でした。

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