フィンランドでは「べき論」がありえない理由

大事なのは「あるべき姿」より「ありたい姿」だ

きっかけはフィンランドから学んだ「キャリアを柔軟に考える」という姿勢。

かくいう私も、2016年9月から複業を開始し、今では5枚の名刺を持つパラレルワーカーとして活動しています。週5日はフルタイムで事業会社のプロモーションやPRを担当しながら、学校の先生に社会とつながる機会を提供する『先生の学校』という教育団体を主宰し、北欧フィンランドの教育視察ツアーを企画・運営したり、これまでに培った広報PRの知見を生かし、不定期でSNS講座やプレゼンテーション講座の講師として活動しています。

ただ決して、パラレルキャリアを始めようと思って始めたわけではありません。今年、国連が発表した世界幸福度ランキングで1位に輝いたフィンランドの「キャリアを柔軟に考える」という姿勢に影響を受け、働き方、そして生き方を見直した結果、今のキャリアを歩むに至ったのです。

世界一幸福度の高い国フィンランド

フィンランドは日本からいちばん近いヨーロッパの国で、直航便だと約10時間で行くことができます。バルト海に面した日本とほぼ同じ面積の国土に、人口はわずか約550万人(福岡県民くらいの人口)という北欧の小さな国です。そんなフィンランドが、国連が2012年から発表している「所得」「健康と寿命」「社会支援」「自由」「信頼」「寛容さ」などの要素を基準にランク付けした世界幸福度ランキングで、156カ国中の1位に輝きました。ちなみに、日本は昨年からさらに順位を落とし54位という結果でした。

実はフィンランドは、経済協力開発機構(OECD)が3年に1度実施している15歳児を対象にした国際的な学習到達度調査(PISA)においても、つねに上位にランクインしており、学力の高さにおいても世界から注目を集めています。

しかし日本も、国際的な学習到達度調査においてはつねに上位にランクインしている学力の高い国なのです。ではなぜ、これほどまでに幸福度に大きな差が生じるのでしょうか。そんなフィンランド教育の秘密を知りたくて、私も不定期でフィンランドの教育視察ツアーを開催するようになりました。そこで、ある日本との違いに気づきます。

「いい大学に入って、いい企業に勤めなさい」

今のサラリーマン世代であれば、一度は言われたことのある言葉かもしれません。私自身も、自分のやりたいことよりも、この価値観を優先しなければならないという強迫観念に、随分と長い間悩んだように思います。

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