年賀状の「A Happy New Year」は実は誤りだ 多くの人がやりがちなミスと理由を考える

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続いてタロウさんの下書きに書いてあったのが「今年もよろしく」にあたる部分でした。

今年もよろしくお願いいたします。

✕  Please be good to me this year too. (今年もまた優しくしてよ)

まあ、直訳するとそうなりますよね。伝えたい意味はその通りかもしれませんが、ネーティブはこんなふうに言わないでしょう。「よろしく」というのは、非常に日本的な言い回しなので、そのまま英語にするのが難しいですね。あえて訳すなら、こんな感じが無難だと思います。

I’m looking forward to working with you again this year. (また今年も一緒にお仕事できるのを楽しみにしています)
Let’s have a lot of fun together this year! (今年は一緒にめいっぱい楽しもうぜ!)

ただ、こういったフレーズをグリーティングカードのフレーズとして使うのは、英語ではあまり一般的ではなく、通常は「よい年になりますように」のような言い方のほうがなじみやすいです。ただ、こういうメッセージを使いたいのであれば、印刷したものに、手書きで添える方法をタロウさんにはお勧めしました。できれば「お世話になりました」の部分も、手書きのコメントに回すほうがスマートな気がします。

もしHappy New Yearと一緒に何かを印刷したいのでしたら、

○  May the year 2019 bring you a lot of fun and happiness. (2019年が、あなたにとって楽しく幸せになりますように)
○  I hope you have a year filled with a lot of happiness. (あなたにとって、幸多き1年になりますように)

のようなフレーズが筆者はいいと思いますが、このあたりは個人の好みかもしれませんね。

面倒だとは思いますが、本当はこういったフレーズも手書きだとさらにうれしいですよね。日本語でも手書きの部分があるほうが、心がこもっている印象を受けますもんね。

すると、必死にメモを取っていたタロウさん、「手書きの文章も教えてもらったので、これで今回の年賀状は完璧です! 先生にも英語で年賀状送るので、住所教えてください」とのこと。That’s so nice of you, Taro. (それは、ご親切にありがとう、タロウさん)。Guess I’ve seen too many spoilers already… (でも、かなりネタばれがひどいことになってますが……)もう、コメントまで知っているんですけど。

箱田 勝良 英会話イーオン 教務部 チーフトレーナー

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はこだ かつよし / Katsuyoshi Hakoda

1972年静岡県熱海市生まれ。1995年筑波大学国際関係学類卒業、株式会社イーオン入社。

講師として、これまでに約1万人を教える。スクールの講師を経た後、法人部教務コーディネーターとして、多くの企業の研修カリキュラム企画と講師を担当。楽天の社員の英語力研修も担当した。TOEIC(R)テスト990点満点、実用英語検定1級。

学生時代には1年間の留学以外には海外経験なしで、日本に住み暮らしながら英語力を飛躍的にアップさせた。その自身の経験を基に、現在は教務部のチーフトレーナーとして、イーオン全体の講師の研修やカリキュラム立案に関わる。

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