子供の「読解力を高める授業」が本質的すぎた 「AI vs. 教科書が読めない」著者が考案!
「黒玉3つと白玉2つが横一列に並んでいます。左端と右端は白玉です」
「左から白玉、黒玉、黒玉、黒玉、白玉の順に横一列に並んでいます」
「黒玉3つと白玉2つが横一列に並んでいます。白玉2つが黒玉3つを挟んでいます」
いろんな説明の仕方がありますね。一意に伝わっているのでどれも正解です。
問4は、問3の発展、応用問題です。グループを作り、他の生徒の解答が正しいかどうか、無駄な表現はないかどうかを互いにチェックし合います。
見たことを自分で正確に文章で表現するだけではなく、他者の書いた文章が正しいかどうか、無駄がないかどうかをチェックすることで、「同義文判定」や「推論」の能力を培う授業設計となっているのです。
授業5:まとめ
最後に、今日の授業のまとめです。
「実況中継するときは、相手に一意に情報が伝わるように工夫する」
モデル授業では、このあと、新井さんが板書した要点を生徒がノートに書き写す時間が設けられました。さらに、家に帰ってから、もう一度、問題1と問題2を、1人でやってみるという宿題も課されました。
「作品の鑑賞」以前に「読解力」を身につける
「教育のための科学研究所」は、すべての子供が中学校を卒業するまでに中学校の教科書を読んで、それが理解できるようにすることを目標として、RSTと「新しい形の国語の授業」の普及に努めています。新たな授業の設計も進んでいます。
新井さんは、「今の国語の授業は、作品を鑑賞することに重きが置かれていますが、そもそも読めていなければ鑑賞はできません。中学校の教科書を読めるようにすることが、日本にとって一番大切なことで、公教育が必ず成し遂げなければならないこと」と指摘しています。
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