子供の「読解力を高める授業」が本質的すぎた 「AI vs. 教科書が読めない」著者が考案!
授業2:抽象的な文を具体的に表現する
では、次の問題です。
定義です。「※交互」とは「1つおき、互い違い、代わる代わる」ということです。
よくできました。正解です。でも、他にありませんか? 問題文をよく読んで、もっと正解を作ってみましょう。
そうですね。解答例2も正解です。問題文には玉を6つ使うとは書いてありませんから、玉をいくつ使っても、交互に横一列に並んでいれば正解です。問題文で注目することは、「色(黒玉と白玉)」「方向(横一列)」「並べ方(交互)」の3点です。
問2は、抽象的な単文である定義を理解し、それを具体的に表現できるかどうかを問う問題です。「交互」という少し難しい言葉が、「一つおき」「互い違い」という意味であることを理解し、オセロの玉を使ってそれを具体的に表現します。
子供に「実況中継」させる
授業3:一意に決まるように実況中継する
ところで、問1と問2は答えが1つではありません。これでは、「起こっていることを正確に伝えている」ことにはなりません。定義された実況中継とは言えませんね。
では、次の問題です。
「※一意」とは「一つに決まること」です。
どうですか? 正確な実況中継になっていますか? チェックしてみましょう。
あれ、どこかで聞いたような中継ですね。問1とそっくりです。黒と白が反対になっているだけですね。でも、問1の正解は1つではありませんでした。解答例3を問題にしてみて、答えを作ると「●〇●〇●〇」も正解です。これでは、「一意」にはなりません。
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