子供の「読解力を高める授業」が本質的すぎた 「AI vs. 教科書が読めない」著者が考案!

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フォーラムの第1部で紹介された「モデル授業」と、第2部の「授業解説」を基に、新井さんが提案する「新しい形の国語の授業」を紹介します。小学校4年生を対象とした授業です。単元名は「正しく伝えよう」で、授業の目標は「無駄なく正確に文章で伝える」力を培うことです。

小学校4年生向け「読解力授業」をウェブで再現

授業1:文を読んで、正しい並べ方を考える

今日の課題は「オセロの実況中継」です。実況中継、分かりますか? そうですね、サッカーや野球の試合をテレビで実況中継しているのは見たことがありますね。

「※実況中継」とは「起こっていることを、見ていない人や詳しくない人に、正確に言葉で伝えること」です。「〇〇とは、〇〇〇ということ」というのを「定義」と言います。定義には「※」を付けています。定義が出てきたら必ず音読してみましょう。

では、問題です。オセロの玉が6つあります。実況中継を読んで、実際に起こっている様子を、玉を使って正確に示してください。

問1「黒玉3つと白玉3つが横一列に並んでいる」を正確に図で表そう

できましたか。

解答例「●●●〇〇〇」「〇〇〇●●●」「●〇●〇●〇」「〇●●〇〇●」…

いろいろできましたね。問題文で注目するところは、「色(黒玉と白玉)」「数(黒玉3つと白玉3つ)「方向(横一列)」の3点です。このすべてを満たしていればすべて正解です。

この問いの狙いは、「単文で表現された事実を正確に理解する」ことです。オセロの玉を並べて表現させることで、生徒が単文の意味を理解しているかどうかが分かります。

換言すると、この問題に正答できない生徒には根本的な対策が必要だということです。単文が理解できなければ、国語だけではなく全科目の授業を理解することは困難です。

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