「インスタ映え」にイラつく若者たちの新展開

「いいね!」獲得への道はより複雑・高度に

そうした中で最近、若者の間で増えているのが、「デイリージェニック」な投稿です。

デイリージェニックとは私たちの造語ですが、今まではやっていたインスタ映えする投稿は、非日常的できれいな景色やモノ、キメ顔を被写体とし、アングルや小道具にこだわって、さらにきれいに見えるように加工された写真でした。徹底的に非日常を追求し、日常的なものは排除するため、隙がなく生活感はありません。

それに対してデイリージェニックは、非日常と日常を掛け合わせたものです。きれいではあるけれど、どこか隙があります。そしてそれが「いいね!」という好感度につながっているのです。

事例を交えながら、具体的にご紹介してみたいと思います。

インパクトと親近感、両方欲しい

まず、デイリージェニックには2種類のパターンがあります。1)日常のものを非日常的に変えるパターンと、2)非日常な場面であえて日常感を出すパターンです。どちらのパターンでも、インスタ映えするものと、本来単体ではインスタ映えしないようなものを組み合わせてインパクトと親近感を同時に生み出しています。

(1) 日常的なものを使って、非日常感を出すパターン
写真左:Aさんのインスタグラムの全体図。どの投稿も白の背景で統一感を出している。ニベアのリップやワセリンなどドラッグストアで購入ができるアイテムの写真が投稿されている。
写真右:スーパーで購入できるチチヤスのヨーグルトを自宅の壁を背景に撮影したもの(写真:筆者提供)

最近、コンビニやスーパーなどで販売されている日常的なものを、自分でかわいく・オシャレにアレンジして、日常の中の非日常をSNS上で演出する若者が増えています。

高価なものを投稿し続けると、フォロワーなどから気取っていると嫌がられてしまうのであえて生活感のあるプチプラなものを加工して投稿しているのかもしれません。

実際に、インスタグラムを利用する女子学生たちに、投稿する際に心がけていることについて聞いてみました。女子大生Aさんは、「自分のことを自慢するのではなく、程よく自分自身の生活の一部や好きなこと、知識などを投稿しています」とのこと。女子大生Bさんは「高いブランドのものばかりを投稿して、フォロワーからお金持ちアピールをしている・調子に乗っていると思われないように心がけています」と話していました。

プチプラなものをかわいく・オシャレに加工するコツを聞いてみると、「背景にかわいい小物を置く。系統をそろえることで全体の投稿がまとまってオシャレに見える」とのこと。

たとえば、Bさんのインスタグラムでは、写真の背景を白くして全体のトーンを合わせています。

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