予防接種しても感染する「インフル」への対処 日常生活での予防は手洗いとマスクが重要
重症化は高齢者に多い
インフルエンザは、免疫力の弱い乳幼児や高齢者が重症化しやすいと言われますが、入院の必要な重症化に至る人は、60歳以上の方が圧倒的に多いのです。
「ご高齢の方は、基本的に若い方よりも免疫力が弱く、インフルエンザによって免疫力がさらに低下することで、他の細菌による肺炎などの二次感染を起こしやすいのです。結果として命の危機につながります。インフルエンザ予防をぜひ心掛けていただきたいと思います」と、砂川先生は話します。
肺炎を引き起こす代表格は「肺炎球菌」です。65歳以上の方は5年ごとに肺炎球菌ワクチンを定期接種で受けることができます。ワクチン接種をしていないと、インフルエンザになったときに肺炎球菌にも感染しやすいのでご用心。また、日頃から健康な方でも、インフルエンザにかかると重症化することがあるので油断は禁物です。
「乳幼児は、インフルエンザになると発熱などの症状が顕著ですが、ご高齢の方は、なんとなく元気のない状態でいきなり肺炎を起こすことがあります」と砂川先生は警鐘を鳴らします。
そもそも「インフルエンザ」とは?
インフルエンザウイルスを病原とする、気道感染症 (呼吸器に起こる感染症)の一つの症状。「一般のかぜ症候群(普通感冒)」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」とされている。