必要な分だけ買いたい消費者、スーパーで青果のバラ売りが拡大


 食品スーパーで野菜や果物のパック売りをやめ、バラ売りする店が増えている。東京都世田谷区などを中心に展開するオオゼキでは、今年に入ってから客の要望が相次ぎ、いったんパックに入れた商品をわざわざ取り出して販売したケースもあったという。

バラ売りは決して真新しい手法ではない。十数年前、包装材の節減を目的にチェーンストア協会で提唱されて以来、採用するスーパーが徐々に増えてはいた。

ただ、今年から急増しているバラ売りはやや趣旨が異なる。これまでは、単品になればパック売りより価格を割高に設定するのが普通だったが、今はバラで買ってもパックで買っても1個当たりの値段は同じ。「隣に並ぶパック売りと比べて、客が少しでも割高と感じると買い物かごに入れてくれない」(いなげや)。食品の値上げが相次ぎ、「必要な分しか買いたくない」という消費者の節約志向を反映しているのだ。

あるスーパーでは10月に、これまでトレー売りが主流だった旬の青果を1個ずつのバラ売りにしたところ、昨年に比べて販売数量が7%増えた。別のスーパーは「競合がバラ売りをやっているのでうちでもやらないと客が逃げてしまう」と取り入れた。もはやバラ売りは、スーパーにとって必須の販売手法になりつつあるようだ。

(鈴木良英 =週刊東洋経済)

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