6人に1人!日本の「糖尿病の常識」は大間違い 合併症が減らない「日本の根本問題」とは何か
もっとも、まだ少し誤解があるようで、ときどき、糖質制限食の有効性と安全性について根拠のない反論をする人がテレビや雑誌などに登場します(「エビデンスなき糖質制限論争は意味がない」)。けれど、そうした反論をしている人は、かつてのような糖尿病学会の重鎮ではありません。ほとんどが糖尿病を専門としていない不勉強な人ばかりです。
私としては、「ああ、ここまできたな」と隔世の感があります。
糖質制限食を正式に認めたアメリカ糖尿病学会
この流れを決定的にした出来事はいくつかあるのですが、そのうちの大きな1つは、2013年10月にアメリカ糖尿病学会(ADA)が『成人糖尿病患者の食事療法に関する声明』を発表し、糖質制限食を正式に認めたことでした。糖尿病の患者さんは、地中海食、脂肪制限食、ベジタリアン食、高血圧脂肪食、そして糖質制限食の5つから選んでよいことになったのです(*)。
アメリカ糖尿病学会は2007年までは、糖質制限食の有効性を否定していました。それから、糖尿病についての決定的に重要な数々の研究が行われたのです。2008年には肥満を伴う2型糖尿病患者に1年間の限定で初めて糖質制限食を容認し、2011年にはその限定が2年間に延長されました。これらの歴史的経過を踏まえて、アメリカ糖尿病学会は新たにわかった研究事実を検討した結果、2013年10月、糖質制限食を正式に認めたわけです。
このことは、糖質制限食の有効性が科学的に証明されたと、アメリカ糖尿病学会が認めたということを意味していました。
これは、日本糖尿病学会の主流派の皆さんにとっても衝撃だったでしょう。その日から、反対していた重鎮の学者たちも態度を変え始めました。かつて批判的であった日本糖尿病学会の理事長まで、2015年から糖質制限食を取り入れるようになっているのです(「糖尿病1000万人時代!『糖質制限』を徹底せよ」)。
ところが残念なことに、日本糖尿病学会はいまだ正式には、糖尿病治療食として糖質制限食を認めていません。このため糖尿病専門医でも、従来のカロリー制限食しか指導しない人がまだまだ多いのが現実です。
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