世界に出たい企業と、"出国拒否"の社員たち 海外赴任から逃げきれますか?

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ただ、いくら内向きのままでいたくても、会社のグローバル化は止まりません。アベノミクス効果で一時的に国内消費は回復していますが、中長期的な視点で考えれば海外に目を向けなければ生き残れないのは明らか。来年以降も海外進出する企業が増加していくことになるでしょう。

海外NGと、辞表を出したものの……

帰国子女でなくても、英語や中国語が話せなくても、「来月からシンガポールの現地法人に転勤してもらう」と辞令が届く可能性は、間違いなく高まっています。仮に「当社には海外拠点がないから海外赴任はありえない」と思っていたのに

《インドネシアの会社を買収。傘下に収めることになりました》

とM&Aによって海外赴任の可能性が発生……なんてこともありえる時代です。当方の知人もアパレル会社の経理部に勤務していましたが、中国に製造工場を造ることになり

「君に総経理を任せたいのでよろしく頼む」

と社長から直々に内示が。ちなみに総経理は経理業務だけでなく、会社全体を管理するのが役目で、海外子会社の経営者を任されたようなもの。定年まで同じ部署で同じ仕事をするつもりだった彼には青天の霹靂で、家族の反対もあって、辞表を提出。現在は転職活動中ですが、

「海外赴任が絶対にない会社を探していますが、意外とないものですね」

と希望に合う会社が見つからず、苦戦しているようです。

もはや、中小企業まで含めて海外進出を考えている企業は急増しています。帝国データバンクの調査では、今後2~3 年の間で1.5倍のペースで急増すると見込まれるとの結果が出ています。

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