山崎元氏「相場予測が外れてしまった理由」 下落したので反省の弁を述べなけれならない

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FRBのパウエル議長(左)は就任前、トランプ大統領にここまでひどく罵られると予想していただろうか。山崎氏は今後の注目点をどこに置いているのか(写真:AP / アフロ)

経済やマーケットについて原稿を書く立場では、時々自分が過去に書いた内容を振り返ってみるのは必要なことだ。本連載は3週に1度執筆の順番が回ってくるのだが、前回筆者が原稿を書いた時、日経平均は2万4000円前後で推移していた。

外れた予想の「反省の弁」から始めたい

筆者は以下のように書いていた。

「ここのところ、日米の株価が上昇している。特に、日本株は、なかなか抜けられなかった日経平均で2万3000円の水準を抜けて、本稿執筆時点では2万4000円台に乗せている。日本の個人投資家は、株価が上昇すると持ち株や投資信託を売りたがる傾向があるのだが、『投資を止めて、お金を使うのだ』というのでないかぎり、まだ本格的な利食いには早いのではないかと申し上げて置く」

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

その後の推移は、読者がご存じのとおりだ。内外の株価は大きく下げて、現在の日経平均は2万1000円台まで下落した。3000円弱の大幅な値下がりで、何とも間が悪い。

結果的に、株式や株価指数先物の取引をしている方にとっては、2万4000円は絶好の利食いのタイミングであったのだ。しかし、拙稿を読んで「利食いは、まだ我慢しよう」と思い直した人がいたかもしれない。そういう方には「申し訳ない」と述べておく。

「他人の言うことを真に受けてはいけないよ」とか「外そうと思って外したわけではない」とか、開き直ってもいいのかもしれないが、これらは今言うせりふではなかろう。外れは外れなのだ。

次ページでは、長期投資家はどうすべきか?
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