高速道路で見る自治体イラストの深い味わい 知ると楽しい「カントリーサイン」の読み方

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高速道路を走っていると、各地でオリジナリティあるカントリーサインを見ることができる(筆者撮影)

高速道路には、運転に必要な情報を利用者に提供するさまざまな標識や電光表示が設置されている。渋滞情報や気象情報、制限速度、勾配、これから通るトンネルの長さなどは、安全な運転に欠かせない情報である。こうした重要な表示のほかに、高速を走っていると、都道府県や市町村の境界に、自治体名とその地の名所旧跡や名産をイラストで示す標識「カントリーサイン」を見つけることができ、単調になりがちな高速道路の運転のアクセントとなっている。今回はその地の歴史や味わいを伝えてくれる標識の数々を紹介する。

カントリーサインの歴史をひもとくと、1950年に道路標識令が改正され、市町村や都道府県の名前を表示する案内標識が設置されるようになった。その後、1986年に制度が改正され、案内標識に市町村章やシンボルマークを表示することが可能になったことで、各地でオリジナリティあるカントリーサインが見られるようになった。

名所旧跡、名産を知るきっかけに

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東京・練馬インターチェンジ(IC)から片側3車線で関東平野を貫くハイウェーが山地にさしかかって2車線となる群馬県の前橋ICまで90km余り。起点の東京都練馬区から前橋市までの間に20もの自治体を通り過ぎる。そして、自治体の境には必ず、次に入る自治体名をイラストとともに示す標識を目にすることができる。一般に「カントリーサイン」と呼ばれており、一般道でも地域によってはイラスト入りのものが設置されているが、高速道路では沿道に店舗や看板がないため、より一層存在感がある。

観光名所の「時の鐘」をモチーフにした川越市や、名産の和紙作りの工程である「紙漉き」を表している埼玉県小川町などひと目でその自治体の特徴を示すものもあれば、町の花の「バラ」を描いた群馬県玉村町のように、他地域の人にはちょっとわかりにくいものもある。

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