グーグル新スマホ「Pixel 3」は"買い"なのか iPhoneよりも「AI」に対してアグレッシブ

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先進国各国では、フラッグシップモデルとしてのiPhoneの勢力は大きい。特に日本は、国内メーカーの撤退や事業縮小が相次いだこともあり、iPhoneの勢力は各国に比べて極めて高い状態にあった。ここに、グーグルが、AIを存分に生かした独自スマートフォンでチャレンジしようという流れだが、日本ではアメリカ以上に善戦する可能性がある。

日本で複数キャリアが販売する意味は大きい

アメリカではこれまで、Pixelシリーズを直販のほか、アメリカ最大手の携帯電話ネットワークVerizon Wireless経由で販売してきた。確かにVerizonの米国における勢力は大きいが、AT&T、T-Mobileといったキャリアのユーザーを取りこぼす結果となってきた。

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しかし日本では、NTTドコモとソフトバンクが販売を行うため、これまでAndroidスマートフォンを利用してきたユーザーにとって買い替えの選択肢だ。グーグルの最先端AIを体感したいのであれば、「買い」といえるだろう。こうした乗り換えの促進を狙って、日本向けのおサイフケータイサポートを実現している、と見てよいだろう。

グーグルは「Made by Google」のブランドで、「Google Home」シリーズやVRヘッドセット「Daydream」、Wi-Fiルーター「Google Wi-Fi」など、スマートフォンとスマートホーム向けの機器をラインアップしてきた。

たとえばGoogle Home miniは、ファブリックに採用する色の選定だけでも100以上のライティングを変えてテストするなど、「グーグルと人とを結びつけるインターフェース」としての深くこだわりをもって製品を作り出してきた経緯がある。

グーグルによって丁寧に作られたテクノロジーや人工知能のインターフェースは、驚きや楽しさだけでなく、心地よい生活を作り出してくれることになるはずだ。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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