日本上陸!グーグルスマホ「ピクセル」の全貌

事業責任者を直撃、AIでカメラが大きく進化

米グーグルの自社開発スマートフォン「ピクセル」が日本に初上陸する。11月1日の発売に向け、10月10日から先行予約が始まった(撮影:梅谷秀司)
米国発売から2年、ようやく日本上陸を果たす。
米グーグルの日本法人は10月10日、自社開発のスマートフォン「ピクセル3」を11月1日に発売すると発表し、先行予約を開始した。画面サイズは5.5インチと6.3インチの2種類を用意し、価格は画面サイズやメモリ容量に応じて9万5000円~13万1000円(税込み)となる。NTTドコモとソフトバンクが扱うほか、グーグルの通販サイトでも購入できる。2016年に初代が発売されて以降、ピクセルシリーズが初めて日本の店頭に並ぶ。
「ベストなグーグル体験を提供する」というコンセプトの下、グーグルが開発する最新の技術やアプリケーションがふんだんに盛り込まれている。特に同社が性能の高さを強調するのが、カメラだ。これまで培ってきたAI(人工知能)の技術を用い、人間の最適な表情や決定的瞬間を逃さずに写真を撮影し、高精度の画像補正が力を発揮するという。
グーグルはスマホOS(基本ソフト)「アンドロイド」を開発・提供しているが、世界で85%のシェアを握る一方、日本ではアップルの「iPhone」人気が高く、OSシェアは52%にとどまる(IDC Japan調べ)。旗艦機種となる高級機の投入でグーグルは日本で存在感を高められるのか。日本発売の経緯や戦略について、米国本社ハードウエア部門でピクセル事業シニアディレクターを務める、ナンダ・ラマチャンドラン氏を直撃した。

日本発売に時間がかかった理由

――ピクセルを日本で発売するまでに、なぜ2年かかったのでしょうか。

発売1年目から日本発売はずっと頭にあった。世界でトップ5に入る市場であり、なるべく早く発売しようと取り組んできた。ただピクセルのようなプレミアムなデバイスを市場に投入するには、よい製品体験を提供できる確証がなければならない。

グーグル本社ハードウエア部門でピクセル事業シニアディレクターを務めるナンダ・ラマチャンドラン氏(撮影:尾形文繁)

初代ピクセルで中心的な機能だったのは(会話型AIの)「グーグルアシスタント」だったが、当時はまだ日本語での提供が始まっていなかった。昨年(AIスピーカーの)グーグルホームを発売し、アシスタントも洗練されてきた。また、ピクセル2に搭載した「グーグルレンズ」(カメラで写したものを検索できる機能)も、初めは英語のみだった。今回ピクセル3の発売に合わせて日本語版の提供を始める。

日本のハードウエアチームの採用を進め、スマホにおける重要機能で日本語がきちんと機能するかを調べる試験も重ねてきた。さらに日本では「おサイフケータイ」が普及している。今回のピクセル3には「フェリカ」を日本限定で搭載したが、フェリカとの協業にも時間が必要だった。この間、決済アプリの「グーグルペイ」は(JR東日本の)Suicaなどカードへの対応を進めた。

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