「視聴者提供」のニュース映像が激増した意味 増える災害、事件、事故のセーフティネットに

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自分たちの生きる世界を安全なものにしていくために大切なのは、「僕は無関係」「私なんて」と思わないこと。メディアと個人を切り分けて考えるのは、もはや不自然であり、「自分もメディアの一人」という感覚を持てるかどうかが、一億総ジャーナリスト化のカギを握っているのです。

ただし、災害、事件、事故に遭遇したときは、身の安全を守ることが絶対条件。「被害者になってはいけない」のがジャーナリストの鉄則なのです。また、当然ながら、プライバシーに深く関わることや、名誉棄損のおそれがあることの発信には注意が必要でしょう。

あらゆる場所に潜む奇跡の瞬間

災害、事件、事故が多かった今年、ポジティブな意味で最も盛り上がったのは、スポーツ界の世界的なビッグイベント。ともに40%を超える高視聴率を獲得したことを踏まえても、2月の平昌冬季五輪と6月のサッカーワールドカップ・ロシア大会で間違いないでしょう。

また、近々の話題では、10月6日夜に放送された「オールスター感謝祭」(TBS系)で北川景子さんが「4分間まばたきをしない」というチャレンジに成功したことが、広く報じられました。

これらの共通点は、すべてライブコンテンツであること。ストックされた膨大なコンテンツをいつでも見られるようになり、SNSやアプリで多くの人々がつながれるようになったからこそ、ライブの緊張感と一体感が貴重なものになっているのです。

そのライブコンテンツは前述した通り、誰もがスマホなどで撮影し、メディアに提供できるもの。たとえば、小学生の体育大会、友人の結婚式、飲食店のパーティ、動物園のショーなど、どんな場所にも多くの人々で共有できる、幸せな奇跡の瞬間が潜んでいます。あなたがジャーナリスト化すれば、人々を喜ばせたり、役に立ったり、感心させたりできますし、メディアからの依頼があるかもしれません。

災害、事件、事故が頻発していること。ネットツールが発達したこと。ライブコンテンツの需要が高まっていること。どれを取っても、一人ひとりがジャーナリスト化しない手はないのです。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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