「ロゼ」を軽視する日本人はワインを知らない

赤と白のいいとこどりをした万能選手

ついでにもうちょっと詳しく説明すると、黒ブドウだけで造る代表的な製法は「セニエ」というもので、フランス語で「血を抜く」という意味があります。もともとは赤ワインを造る際に、果皮や種子などからのエキス分の凝縮感を高めるため、醗酵開始後に少し果汁を抜いていたんです。

その抜いた果汁を、そこから白ワインの製法と同様に低温醗酵してできるのがセニエのロゼ、というわけです。味わいももちろん、色合いのバランスも上手に調整していく必要があるため、実は造るのが難しく、手間のかかるワインでもあります。

プロヴァンス地方はロゼの一大産地

ほかにも、赤ワインのように果皮と種と一緒に長く漬け込まず、単に黒ブドウをやさしく潰して造る「直接圧搾法」というのもあります。この方法の特徴は、黒ブドウの皮を一緒に漬け込まないので、すごく色の薄いロゼができること。とはいえ、造り方の詳しいことは覚えなくて大丈夫。ここでは、「混ぜ物・薄い」といったマイナスイメージを消し去ることがポイントです!

どのようなタイプのロゼも、ともに香り・味わいには当然ブドウの品種特性や産地の個性が表れますが、いずれも黒ブドウの果実味を感じさせつつも赤ワインより軽やかで、クイクイ飲めてしまうワインです。

「果実味」「酸味」を軸に、「渋味」が程よく溶け込んだ、このうえないバランスのロゼワインをいただくと心からシアワセを感じます。そしてなにより、華やかな色合い。ピンク色のワインだなんて、それだけでも気分がアガリますよね。

ところで、世界で最も有名なロゼワインの産地ってご存じですか? 実は、フランス南部のプロヴァンス地方なんです! プロヴァンスだけで、フランスのロゼワインの約4割も生産しています。プロヴァンスの方たちは、「ロゼしか飲まん!」ぐらいの勢いで、ロゼワインをいつも飲んでいらっしゃいますね。私は九州出身なんですが、九州の人が本当によく焼酎を飲む感じですかね(笑)。

では私から、ぜひ楽しんでいただきたいロゼワインをご紹介しましょう。ここはやはり一大産地、プロヴァンスのロゼワインです。銘柄は「コート・ド・プロヴァンス M ロゼ」。プロヴァンス地方での栽培面積が最大の銘柄で、みなさんがワインショップに買いに行かれた時、いちばん目にすることが多い銘柄です。お値段は、お安いものなら1000円ぐらいからあります。

A.C.Côtes de Provence Rosé(A.C.コート・ド・プロヴァンス・ロゼ)(撮影:編集部)
ワイン名:A.C.Côtes de Provence Rosé(A.C.コート・ド・プロヴァンス・ロゼ)M de Minuty(エム・ド・ミニュティ)
生産者:Château Minuty(シャトー・ミニュティ)
生産年:2017年
生産地:コート・ド・プロヴァンス
ブドウ品種:80%グルナッシュ、10%サンソー、10x%シラー
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