「テニスをしている人」が長生きしやすい理由 社会的交流が運動の効果を増大させる?

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この調査では全被験者が健康診断を受け、サイクリング、水泳、ランニング、テニス、サッカー、バドミントンなどデンマークで人気の8つのスポーツを行う頻度と、ライフスタイルについてのアンケートに回答している。

最新の調査で研究者らは、この研究に約25年間参加した被験者8600人を対象とし、その中で死亡した人がいるか、いつ死亡したかを調べるため国の死亡記録と照合。そして、彼らの運動と寿命を比較した。

テニスで9.7年長生き

結果として最も明白だったのは、運動はほぼしたことがないと答えた人は、運動をする人よりもその後数十年のうちに死亡する傾向が高かったことだ。

特定の運動と寿命の関係は、驚くべき結果だった。

サイクリングは研究に参加したデンマーク人の中で最も広く行われ、サイクリングをしている人の多くは週に4時間以上行っていた。そしてサイクリングをする人は、運動をしない人と比べて寿命が平均3.7年長かった。

ランニングも同じように3.2年長生きだった。

しかし、それをはるかにしのいだのがテニスで、運動しない人よりも9.7年も寿命が長かったのだ。バドミントンは同6.2年、サッカーは約5年だ。

これらの運動と寿命の関係性は、被験者の教育、社会経済的地位、年齢を調整しても変わらなかった。

研究の共同執筆者でアメリカ・ミズーリ州カンザスシティにあるセントルークス病院中部アメリカ心臓研究所の予防心臓病学責任者ジェームズ・オキーフは、一部のスポーツがほかのスポーツよりもなぜ、どのようにして寿命を延ばすのかはこの種の観察研究から明らかにすることは不可能だと言う。

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