半導体商社が「再編ラッシュ」に突入したワケ

生き残りを賭け、合併・統合の号砲が鳴った

今回、経営統合に動いたUKCホールディングスも直販化の影響を受けた1社だ。主要仕入先であるソニーが韓国サムスン向けの取引を直販化したことにより、2019年3月期の売上高は前期比800億円減少する見込みだ。

日本の半導体市場の縮小も重くのしかかる。WSTS世界半導体統計によると、2007年の日本の半導体市場は5兆7500億円だった。しかし、2017年の日本の半導体市場は3兆5676億円。10年間で2兆円以上も縮小している。

主因は、半導体を多く利用する日本の総合家電メーカーの衰退だ。メーカーの多くは、テレビやパソコン事業を縮小してきた。2016年の鴻海精密工業によるシャープの買収や東芝のテレビ事業売却(2017年)など、半導体商社にとって悪いニュースが続いている。「これまでのように右から左へと売るだけでは、ジリ貧になってしまう」(半導体商社幹部)という。

日本市場から手を引く外資系メーカー

外資系の半導体メーカーから見ても日本市場の魅力は弱まっているようだ。別の半導体商社幹部は「外資系半導体メーカーから、(メーカーとユーザーの間を取り持つ)日本の商社を減らしたいといった要望があった」と語る。仕入先に加え、日本市場も縮小を続け、半導体商社はダブルパンチだ。

そもそも日本の半導体商社の売上高は世界的にみて小さい。世界1位のアロー・エレクトロニクスは売上高約3兆円、同2位のアヴネットと同3位のWPGは売上高2兆円の規模を誇る。それに対し、日本1位のマクニカ・富士エレホールディングスは売上高5000億と、大きく水をあけられている。

海外では半導体商社の統合・再編が進んだのに対し、日本では上場しているだけでも20社以上がしのぎを削っている。規模も売上高1000億から2000億の企業がずらりと並ぶ。

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