東芝、見えない成長戦略と進む「リスク遮断」

残る損失懸念、LNG契約の損切りを示唆

東芝にとって「台風一過の青空」は簡単ではなさそうだ(撮影:今井康一)

台風13号の接近で“風雲急を告げる”屋外とは対照的に、決算発表の会場は弛緩した空気が漂っていた。

東芝は8月8日、2018年4~6月期の決算を発表した。営業利益は7億円とわずかながら、純利益は1兆0167億円。半導体メモリ子会社である東芝メモリの売却益9655億円を計上したことで、4~6月期では最高益となった。

メモリ事業を非継続扱いに遡及修正した前年同期比では、売上高は7.3%減、営業利益は94%減、純利益は20倍だ。

もっともメモリ売却益で純利益が1兆円前後に達することは織り込み済み。かつ一過性要因であることが明確なため、最高益の高揚感はゼロ。むしろ、一ケタの営業利益によって、メモリ事業がなくなった後に何で稼いでいくのか、という課題が改めて浮き彫りになった。

具体的な成長施策は語られず

4~6月期の主力事業の営業利益は、火力や原子力などのエネルギー事業が43億円の赤字、公共インフラや昇降機などのインフラ事業は1億円の黒字、メモリ以外の半導体やHDD(ハードディスク装置)のストレージ&デバイス事業は42億円の黒字、SIなどインダストリアルICT事業は15億円の赤字。

インフラやICTは期末集中型とはいえ、好調ならば四半期で1000億円規模の利益をたたき出すメモリ事業と比べると稼ぐ力は脆弱だ。

東芝は年内に中期経営計画「東芝Nextプラン」を作成するとしていた。今回「11月中には(Nextプランを)発表する」(平田政善CFO)としたことで、具体的な成長施策は語られなかった。

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