秋競馬、「アーモンドアイ」は牝馬3冠なるか 来週10月14日のGⅠ秋華賞が決戦の時

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アーモンドアイは通算5戦4勝2着1回。父がチャンピオンスプリンターのロードカナロア、母が2006年のエリザベス女王杯を制したフサイチパンドラの良血馬だ。とはいえフサイチパンドラは繁殖牝馬としては産駒の成績が振るわず、ロードカナロアも新種牡馬として現3歳世代が大活躍したが種付けした当時は当然評価も定まっていなかった。

育成時を振り返って木實谷場長は「ちょうどブエナビスタのようにキャンターの動きも硬めだった。速いところに行って初めてバネを感じさせて、これはすごいんじゃないかなと思った。走らせてみないと馬はわからない」と苦笑いする。1400mのデビュー戦はよもやの2着。しかし2戦目を圧勝し、シンザン記念も牡馬相手に豪快に差し切った。

「一度使うと疲れが残るタイプで間隔を詰めてトライアルは使いたくなかった。少し間隔を空けようと思ったが、2月のクイーンCから桜花賞はなかなか結果が出ていない。だからシンザン記念をステップに選んだ。輸送を克服して京都で結果を出したのだから桜花賞へ直行しても仕上がるという手応えがあった」と木實谷場長。国枝調教師も「調教で仕上がる馬だし不安はなかった」と言う。

ルメール騎手に対する信頼

シンザン記念以外はクリストフ・ルメール騎手(39)とコンビを組む。桜花賞は後方一気で上がり3F33秒1の驚異的な末脚を繰り出した。オークスはスタートを決めるとルメール騎手は流れに乗る競馬で結果を出した。この騎乗に名手武豊騎手(49)が舌を巻いた。「桜花賞で後方一気で結果を出したのだから普通はオークスでも同じ競馬をしたがる。ところがルメールは違う競馬をした。結果が出ている中でレースのパターンを変えるのは勇気がいる。あれはなかなかできない」。

数々の名馬でプレッシャーのかかる場面で騎乗してきた武豊騎手でもオークスでのルメール騎手の騎乗にはうならされた。「うまく立ち回ってくれた。相手にスキを与えない競馬だったね」。国枝調教師もルメール騎手の騎乗に信頼を寄せる。秋華賞へぶっつけ本番で向かうが、国枝調教師と木實谷場長にはきっちり力を出せる状態に仕上げる自信があるからだ。

「レースに出走させて故障する可能性があるリスクは背負いたくない。だから直行でいい」と国枝調教師と木實谷場長は口をそろえた。

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