「アーモンドアイ」が残した勝ち時計の衝撃

「2分20秒6」をひっさげ、いざ世界制覇へ

2018年のジャパンカップ(芝2400m)を世界レコードで優勝したアーモンドアイと鞍上のクリストフ・ルメール(写真:中原義史/アフロ)

東京競馬場のゴール付近に設置されたロンジン社の時計に「2分20秒6」と表示された瞬間、9万8988人の大観衆がどよめいた。

桜花賞、オークス、秋華賞を次元の違う強さで制し史上5頭目の3冠牝馬となったアーモンドアイ(美浦・国枝栄厩舎)が11月25日のジャパンカップでも驚異的な強さでGI4勝目を挙げた。

競馬はタイムを競うものではないが2400m芝の「2分20秒6」のJRAレコードは衝撃だった。

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1989年のジャパンCでホーリックスとオグリキャップの芦毛2頭が死闘を演じて2分22秒2をマークした当時も世界レコードと言われた。

筆者も信じられないものを見たという印象があった。

各国の計測システムが違うために公式の世界記録はないが、1999年に南米版凱旋門賞と言われるアルゼンチンのカルロスペレグリーニ国際大賞でアシデロが2400m芝2分21秒98をマークし、これが世界レコードとされてきた。

国内最強を証明し世界への扉を開けた

日本では2005年のジャパンCでイギリス馬アルカセットが2分22秒1で日本レコードを更新していた。アーモンドアイのジャパンCの勝ち時計は日本レコードを1秒5も更新し、世界レコードと言われるアシデロのタイムよりも1秒以上速かった。

2400m芝の主要GⅠのレースレコードは凱旋門賞が2016年ファウンドの2分23秒61、ドバイシーマクラシックは2016年ポストポンドの2分26秒97、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSは2013年ノヴェリストの2分24秒60、BCターフは2012年リトルマイクの2分22秒83。

日本の芝が高速馬場とはいえ差は歴然で、アーモンドアイのパフォーマンスは文句なしのワールドレコードだった。3歳牝馬のジャパンC制覇は2012年ジェンティルドンナ以来史上2頭目の快挙。国内最強を証明し、世界への扉を開けた圧巻のパフォーマンスだった。

アーモンドアイの過去5勝はオークスで比較的前に付けたとはいえ、基本的にはじっくり脚をためて瞬発力を生かすレースぶりだった。今回は最内枠。クリストフ・ルメール騎手(39歳)は「最内枠は発馬次第だけどプランを立てにくいトリッキーな枠だと思っていた。包まれる懸念もあった」と不安も感じていた。しかし、今回は伸び上がるようにスタートを切ったもののダッシュが付いて2番手を追走すると折り合って流れに乗った。

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