東洋経済オンラインとは
ビジネス #自動車最前線

ボルボ「V60」乗ってわかった最新進化の実力 V70後継の新型ステーションワゴンを解剖

9分で読める
2/4 PAGES

そんなボルボが投入した新型V60。V60には従来型が存在していたことから、それを刷新したのかと思われるが実はそうではない。ボルボでは、ひとクラス上に位置するV70(2007年日本市場に登場)の生まれ変わりとして位置づけている。

ラゲッジルームの容量を確保するボディ形状

最もそれを意識するのはボディ形状だ。今も昔も、ステーションワゴンのボディは大きく2種類に分類できる。ボディ後半のライン、とりわけCピラーからテールゲートにかけて絞り込みを強めてハッチバックのような軽快さを前面に打ち出したものと、緩やかな弧を描くルーフ形状をテールゲート後端まで適度に保ちつつテールゲートの角度を立てぎみにすることで実質的なラゲッジルームの容量を確保するものがある。

緩やかな弧を描くルーフ(筆者撮影)

新型V60は後者の選択だ。写真で見てもわかる端正なボディスタイルからはラゲッジルーム優先のボディスタイルは想像しづらいかもしれないが、兄貴分にあたる「V90」と比較すると、テールゲートの角度は15度も立てられている。事実、積載量にしてもV90に迫っているし、旧型のV60 と比較すると99Lも大きい。もっともこの数値はVDA方式という容積で比較したもので、実際の積載にはたとえばリアサスペンションのラゲッジルームへのはり出しが少ないほうが使いやすい。

広大なラゲッジルーム(筆者撮影)

こうした各部にエッジを利かせた端正なボディ形状と、ステーションワゴンの王道ともいえる広大なラゲッジルームの両立は、SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)と呼ばれる新世代プラットフォーム(2013年~)によるものだ。SPAでは前輪中央部分から後ろに下がりエンジンルームとキャビンを隔てるバルクヘッドに至る構成を基本モジュールとして固定しながら、それ以外の部分、ホイールベース、前後のトレッドにはじまり、ボディ全長、全幅、全高は重心位置やロールセンターに至るまで自由に設計できる。

新型V60では全長4760mm、全幅1850mm、全高1435mmという日本の道路事情にもはまるスリーサイズと前述したラゲッジルーム容量529Lを誇り、かつリアサスペンション(専用設計のマルチリンク)のはり出しの少ない積載自由度の高いラゲッジルーム、そして端正で個性際立つ新世代ボルボならではのデザインの3つをかなえた。

次ページが続きます:
【日本の事情を本国に直訴し続け開発】

3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象