本当にドルは買い? 米国は大丈夫?

リーマンショックの次は、年明けお茶会ショック?

渋澤 そう。確かに株価は一時的に下げたけれども、混乱状態というほどのものではなかったし、短期金利もそれほど上がらなかった。もし債務上限引き上げ法案が可決しなければ、米国はデフォルトになるわけで、本来なら金利は急騰、株価は急落してもおかしくない。そうならなかったのは、マーケットが今の米国経済をプラスに見ているからでしょう。それだけに、本当に崖から転げ落ちたときには、リーマンショック以上の大混乱に陥りますね。

「QE4ever」=金融緩和よ、永遠に?

中野 バーナンキFRB議長が5月にQE(量的緩和)の縮小を示唆したじゃないですか。あのとき、僕はバーナンキ議長が単なるバラマキ屋にはなりたくないという意思を明確に表明したということで、それはそれでいいことだと思ったのですが、今回、次期FRB議長にイエレン氏が内定したことで、マーケットは再びモルヒネ的な金融緩和の延長を織り込み始めています。この織り込みが長引くほど、暴落の度合いが大きくなるおそれがあるでしょうね。

藤野 まさにQE4ever(Forever)。金融緩和よ、永遠に。

中野 でも、このような状態がいつまでも続くわけがない。QEにしても、財政赤字の拡大にしても、どこかできちっと終止符を打つ必要があります。

渋澤 来年11月に米国中間選挙があります。それまでには、今回のような混乱を招かないように、落としどころを見つけようとしているとは思うのが常識的な考えだと思う。今や、共和党に対する風当たりが強くなっていて、このままだと支持率を大きく落としてしまうおそれがあります。そうなったら、中間選挙でまた敗北を喫してしまう。だから共和党としても、ティーパーティについては頭が痛いはずです。

中野 でも、正直なところティーパーティって何なの? この数年で急に存在感が高まってきたように思うのですが、出自がよくわからない。

渋澤 もともと米国民の意識の中には、ティーパーティ的なものがあるのだと思います。社会主義的な政策は悪だと思っている人が多いですね。だから、オバマケアという国民皆保険制度が浮上し、大きな政府を目指す動きが出てきたのと同時に、ティーパーティの活動も活発化したのです。あとは、これまた微妙な問題になるけど、人種問題も絡んでいます。

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