本当にドルは買い? 米国は大丈夫?

リーマンショックの次は、年明けお茶会ショック?

渋澤 つまり大きな政府を志向しているわけだけど、共和党は伝統的に小さい政府が好きです。今のティーパーティは、オバマ大統領が大きな政府を志向していると声を上げ、反対の意を表明している人たちの中でも、特に先鋭化した人たちなのです。

国の組織の前に、まず地方あり

藤野 地方自治に対する意識が非常に強いからこそ、出てきた人たちですね。その点はフランスも同じですが、日本人にはなかなか理解できない。フランスはフランス革命、米国は独立戦争があって、絶対君主を倒した。日本の場合は明治維新があったけれども、戦後の民主主義は自分たちの戦いで勝ち取ったものではない。そこに大きな違いがあると思います。そこを押さえておかないと、なぜティーパーティがオバマ大統領の政策に強硬に反対するのか理解できません。

渋澤 まあ、とはいえ政府機能の一部がシャットダウンしても、大きな混乱もなく半月もの期間をやり過ごすことができたのは、それだけ州や市という行政単位がうまく機能している証拠でしょう。その意味でも米国は、連邦政府の前に州、市があるということですね。

中野 これが日本だったら、あっという間に国の機能が麻痺してしまうでしょうね。日本はなんだかんだ言っても、中央集権型の国ですから。

渋澤 とはいえ、米国の国民感情としては、「いいかげんにしろ!」という感じではあるけどね。

中野 確かに、いくら州単位、市単位は機能しているといっても、連邦政府の機能麻痺が長引けば、経済的にもマイナス面が出てきます。雇用も冷え込むでしょうし、マーケットの動きに大きな影響を及ぼす経済指標の公表もスキップされました。私はよくあれで大きな混乱も起こらずに収束したと思います。

渋澤 今年の3月にも債務上限の引き上げをめぐって、ギリギリの駆け引きが行われましたね。で、結果的には何も起こらず乗り切った。今回も10月17日の期日を前にして、債務上限引き上げ法案が何とか可決した。こういうことが繰り返されると、いつかオオカミ少年になるのではないかと心配になります。

中野 問題が深刻化しても、何とか乗り切れるんじゃないかと皆が油断してしまうわけですね。

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