米国政治問題で株は買い場、決着後は急騰へ 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸氏に聞く
――政府機関の閉鎖が回避できなかったばかりか、一週間がたってもこう着状態です。
暫定予算が成立しても、債務上限が引き上げられなければ、支出は出来ない。1995年12月16日~96年1月6日まで政府機関の閉鎖が行われたということもあり、共和党のベイナー下院議長も交渉の本命は「債務上限」問題とみなしていた節がある。
ルー財務長官は10月17日ごろに到達すると警告していた。議会予算局は22日としているので、数日はやりくりが出来るということだが、24日と31日に政府短期証券の償還日が来るので、24日まで引っ張ったら確実にデフォルトになる。市場はやはり17日に注目しており、15~16日で妥結できないとパニックになるだろう。
――期限ぎりぎりまで引っ張る可能性がありますね。
下院共和党はティーパーティ(茶会党)とティーパーティの支援を受けた議員が多数を占め、ティーパーティの支援で党勢を拡大しただけに、ベイナー下院議長は、その意向を尊重せざるを得なくなっている。ティーパーティは教条主義的で、ともかく大きな政府に反対というイデオロギーで凝り固まっている。