ブーム化する「ちょい飲みの現場」を見に行く 大阪・梅田のデパートは酒飲み天国

✎ 1〜 ✎ 30 ✎ 31 ✎ 32 ✎ 最新
拡大
縮小

店側にとっても、つまみに惣菜を買ってくれれば廃棄量も減るし、ついでに他の買い物をしてくれる相乗効果も見込めるだろう。どちらにとっても、メリットが大きいのだ。

テイスティング的に飲むなら各地のアンテナショップ

販売しているお酒がちょい飲みで試せるという意味では、各県のアンテナショップも面白い。たとえば、三越前駅にある「日本橋とやま館」にあるトヤマバーでは、富山県の酒蔵の地酒を楽しむことができる。1銘柄がグラス1杯(90ml)700円のほか、3種飲み比べセット(各30ml)700円も。つまみは300~500円程度で用意されている。気に入った酒は、ショップで取り扱いがあれば買って帰ることができるので、ちょい飲みというよりもテイスティングの場だろうか。木目のカウンターがすがすがしく、女性が1人で立ち寄っても違和感がない。

銀座駅にある長野のアンテナショップ「銀座NAGANO」にも、入ってすぐのスペースにバルカウンターがある。長野産のグラスワインや日本酒をその場で楽しむことができ、いつも盛況だ。観察していると、アンテナショップでお酒をたしなんでいるのは女性客が多く、1人客も少なくない。先の「日本人の飲酒動向調査」には、こんな記述もあった。20代は決まった銘柄を指定買いするより、新しいお酒へのチャレンジ意向が高めなのだとか。日本酒やワインをボトルで買うより、お試しできる飲み方は若い世代にも合っているのかもしれない。

以前、シングル層の男女にお金の悩みを聞いたことがある。その際、口をそろえて「飲み代がかかるので、なかなかお金が貯まらない」と語ったのが印象的だった。リクルートライフスタイルの調査でも、1人夕食(外食)の市場規模はこの5年の間で約1.2倍に拡大したとある。さまざまな形態のちょい飲みスペースが増えてくれれば、そうした悩めるシングルたちの一助になるのではないか。

筆者もそうだが、お酒は好きだが節約も大事、と考える層に向け、これまでの飲食業態にとらわれないリーズナブルな「ちょい飲み場」がもっと増えてくれると大変ありがたい。おいしいお酒とおいしいつまみを、さっと飲んで、さっと切り上げる――そういうきれいな飲み方ができる大人になりたいものだ。

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
「イトーヨーカドー幕張店」激戦区の大改装に差した光明
「イトーヨーカドー幕張店」激戦区の大改装に差した光明
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT