2位はユー・エム・シー・エレクトロニクスで、外国人比率98.5%。電子機器の受託製造・開発を行うEMS事業が主力の同社は、中国などに生産拠点がある。連結従業員数1万0862人に対して総外国人従業員数は1万0697人だ。
3位はマブチモーターで96.4%。連結従業員数は2万3768人、総外国人従業員数は2万2913人。
4位のミネベアミツミは91.6%。総外国人従業員数は7万2310人だ。同社は単独ベースでも外国人管理職9人が存在し比率は0.5%。女性管理職比率は3.4%(58人)と低く、まだダイバーシティが進んでいるとは言えない。だが、目標として「管理職のうち10%を多様な人材にすること」を掲げ、動き出している。
以下、5位りらいあコミュニケーションズ(87.4%)、6位武蔵精密工業(86.5%)、7位テイ・エス テック(86.0%)、8位フジクラ(84.7%)と続く。
外国人従業員がもっとも多かったのは9位の住友電気工業の20万9094人(84.2%)。管理職は100位野村ホールディングスの181人(4.1%)が最大だった。全体的に中国や東南アジアなどに生産拠点を持つ製造業が目立つ。
海外で活躍したいのなら参考指標に
なお、今回はランキングから除外しているが、日本郵船は、2016年の連結従業員数は3万5935人に対して総外国人従業員数は4万6880人と、連結従業員数を大きく上回る数字になっている。総外国人従業員数に船員などが含まれ、通常の連結従業員数と定義が大きく異なっているためだ。
また、同じくランキングから除外した日本電信電話(NTT)も、連結従業員数9万7977人に対して総外国人従業員数11万1000人と、連結従業員数を上回る。連結従業員数は主要8社と地域子会社の合計になっている一方、総外国人従業員数はNTTグループ連結の海外会社勤務の従業員数となっているのが要因である。
海外に多数の拠点があり日本人以外の国籍の従業員が数多く活躍している会社は多く存在する。ただ、日本企業は海外子会社から日本本社への転勤などは少なく、管理職の外国人もほとんどいない。
しかし、今回紹介したように、すでに外国人が多い会社では優秀な人材を本社の管理職などにも登用しようとしている。ミネベアミツミのように、外国人登用推進を目標に掲げるケースも少しずつだが出てきた。
たとえば、「日本採用とタイ採用の従業員がインドネシアのオフィスでともに働き、将来、東京本社で管理職として活躍する」。これまでは欧米の外資系企業でしか聞かれない話だったが、グローバル化が進む日本企業でも当然となるかもしれない。
こうした職場に早く変わる可能性が高いのが、今回ランキングで紹介した各社だ。海外で活躍したい学生はぜひ参考にしていただきたい。
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