「仕事だけの男」と「使えない女」の不毛な関係

男性は妻子を養う重圧から解放されていい

男性の転職・起業を阻む「嫁ブロック」も激減するかもしれません(写真:Rina / PIXTA)
ベストセラー『女性の品格』から12年。坂東眞理子・昭和女子大学理事長がいま考える、人生100年時代を納得して生きるために必要な「女性の美学」とは? 大人の女性の3大場面、「職場」「家庭」「社会」それぞれの場で女性の直面する問題にどう対応するか、この連載では綴っていただきます。

 

今年6月に可決され、来年4月に施行される「働き方改革関連法」。「やっと女性の働き方に男性が追いついてきたか」というのが、この法案に対する私の率直な感想です。

働き改革にもいろんな課題があり、高度プロフェッショナル制度、同一労働同一賃金などについてはもっと議論すべきだったとは思いますが、残業の上限制限については前進しました。日本のホワイトカラーの男性が長時間労働をすることが、職場にも家庭にもゆがみを与えてきたからです。

”家事育児免責パパ”になってしまう男たち

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今まで日本の多くの男性たちは、家庭では「仕事だ」と言えばあらゆる雑事から免責されていました。共働きで子どもが本当に幼い時はイクメンだった男性も、子どもが学校へ行く頃になると、いつのまにか、“家事育児免責パパ”になってしまいます。

おむつの交換は無くなっても、保育園の送り迎えは無くなっても、やれ授業参観、保護者会、学校行事と、さまざまな子ども関連の行事が平日に行われます。時には病気で熱を出す。そして毎日の食事つくり、後かたつけ、掃除、洗濯、ごみ出し、といったもろもろの家事は女性、妻が行うのが当然とされています。

働き方改革で男性の残業時間がなくなると、居酒屋や映画館をフラフラするフラリーマンが増えると言われています。男性は家に帰っても「することがない」からです。

働く時間が短くなるのだから、サラリーマンも趣味を持て、ボランティアをしろ、勉強会に参加しろ、夜間の大学院に行け、などと言われていますが、「その前にやることがありませんか」と言いたいものです。食事を作るのはハードルが高いにしても(もちろん意欲と訓練とがあればできます)、掃除や洗濯はかなり自動化されているものの、やはり誰かが責任を持ってやらねばなりません。

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