シンガポールが誕生日を7日前から祝うワケ

富裕層にお金を使わせる仕掛けが上手すぎる

日本だと、誕生日までギリギリ待って当日に「おめでとう!」と伝えるのが一般的かもしれません。しかし、特にシンガポールでは、誕生日の前後1週間くらいからは、友達といってもどちらかというとSNSでちょっと繋がっているくらいの人のレベルまで、祝ってくれたりします。そうすると自然と、浮かれ気分になりがちです。

こんな土台があるのは、企業にとっては願ってもないチャンス。「おトクなプロモーション」を畳み掛ければ、ビジネスチャンスになるのは間違いありません。

もちろん日本でも誕生日限定の特別なクーポンやキャンペーンなどを用意している企業は珍しくありません。例えば、楽天市場などを見ると、グループ内で利用できるポイントやサービスがたくさん用意されており(サービスによって優待が異なる)、一回だけでなく、いくつも使えるので、誕生日が近づけば何を買おうかと思うでしょうし、モールに出店している企業側の売り上げも上がりそうです。

それでも、日本では海外と比べるとまだまだこうしたプロモーションが圧倒的に少ないのです。他の企業ももっと追随すべきです。友達からのメッセージも嬉しいですが、実は、やっぱり企業からのプレゼントやプロモーションのメールも非常に楽しみなのです。いつもならばスルーをするメルマガも誕生日のメッセージカードとプロモーションの案内なら、クリックをして中身を見たくなるのです。

年間を通してイベントざんまいのシンガポール

シンガポールは誕生日を盛大に祝う以外にも、何かとイベントで盛り上げるのが好きな国です。「中秋節」(ミッドオータムフェスティバル)「ハロウィン」「サンクスギビング」「クリスマス」「ニューイヤー」「チャイニーズニューイヤー」「イースター」(復活祭)「教師の日」(9月第1金曜日)など、家族やお世話になっている人などに贈呈をしたりご馳走を食べたりする機会が非常に多いのです。

窮屈と思う読者もいるかもしれませんが、男性は妻に結婚記念日、誕生日、クリスマス、(実母、義母に関係なく)母の日なども含めて、プレゼントや食事をご馳走しないといけません。

企業側も、それらを見越して例えば「母の日スペシャル」として手頃なアクセサリーなどオススメの商品をメルマガで送ったり、イベントに合わせたディナーコースを作ったりとさまざまなプロモーションを打ちます。

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