ホンダ「CR-V」、実際買うならどのグレードか 日本復活した新型SUVのベストバイは?

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新型CR-Vに用意されているエンジンは2種類。それまでのCR-Vでは直列4気筒の2リッターか2.4リッターエンジンという選択肢だったが、新型は直列4気筒1.5リッターのダウンサイジングターボと、2リッターエンジンに2モーターを組み合わせたスポーツハイブリッドの2種類となっている(ただし、ハイブリッドモデルは11月1日発売)。

ガソリンターボとスポーツハイブリッドでは、エンジンミッションにかかわる部分以外の装備は共通となっており、その差額は55万4040円。カタログ燃費ではハイブリッドがガソリンターボに比べて10km/Lほどいい数値となっているが、言うまでもなく燃費の差で価格差を取り戻すことは現実的ではない。しかし、V6 3リッター並みのトルクが瞬時に立ち上がるモーターならではのフィーリングなどは捨てがたいところであるから、実際に試してみて、ハイブリッド車の価格がそれに見合うかどうかを見極めたいところ。なお、ハイブリッド車はエコカー減税対象車となり取得税と重量税が免税となるため、差額はもう少し小さくなることを付け加えておく。

ガソリンターボを選ぶ場合は、5人乗りと7人乗りを選択することも可能となる(ハイブリッドは5人乗りのみ)。いざというときに+2人を乗せられるのは心強いところだが、あくまで3列目シートはエマージェンシーサイズ。使わないときに畳んでおいたとしてもスペース効率は5人乗りには及ばないし、価格も19万1160円高(上級グレードは本革シートとなるため22万3560円高)となってしまう。もし、頻繁に3列目シートも使うようなユーザーの場合は同価格で狙えるマツダ「CX-8」をオススメしたくなるというのが本音だ。

駆動方式は?

CR-Vは前輪駆動となる2WDと4WDを選択できる。CR-Vの4WDは、電子制御で前後輪の駆動力配分を緻密かつ素早く行う「リアルタイムAWD」により、雪道での発進やコーナリング、登坂での優れた走破性を実現しており、路面状況に応じて4輪に適切なトルクを配分してくれる。悪路や雪道ではもちろん、オンロードでも安定した走りに寄与してくれる。

しかし、もはやクロスオーバーSUVを購入するユーザーの多くが2WDを選んでいる事実があるわけで、クロスオーバーSUVはなにも悪路を走行する人のためだけの車種ではなくなった証明でもある。そのため、都市部のオンロードをメインに走行するユーザーは、21万6000円を上乗せして、4WDを選択する必要もないかもしれない。

エンジン、乗車定員、駆動方式が決まったら、最後に選択するのはグレードだ。ただ、CR-Vのグレードは2種類しか存在せず、ベースとなる「EX」と上級グレードの「EX Masterpiece」のみとなっている。といっても、ベースのEXでも先進安全装備のHonda SENSINGやサイドエアバッグ、カーテンシールドエアバッグはもちろん、通信機能を備えたHondaインターナビ&ETC2.0やLEDヘッドライト、運転席パワーシートにシートヒーターまで標準装着となっているため、必要にして十分な装備を備えていると言えるだろう。

上級グレードのEX Masterpieceになると、そこにさらに本革シート&専用インテリア(ブラックまたはブラウン)、大型の電動パノラミックサンルーフ、足の動きだけで開閉できるハンズフリーアクセステールゲートなどが追加される形となる。その差額は36万0720円(7人乗りは39万3120円高)となるが、装備の内容を考えれば妥当な内容。ただすべてセット装着となり、個別で選択できないという点で不満も覚えるユーザーも出てくるのではないだろうか。

ということで個人的なベストバイはガソリンターボエンジンを搭載した5人乗り、4WDモデルのEXグレード(344万6280円)。もちろん上級グレードを狙えればそれに越したことはないが、ガンガン走り回るなら、基本装備のしっかりしたEXを購入して使い倒すというのがよさそうだ。

小鮒 康一 フリー(ライ)ター

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こぶな こういち / Kouichi Kobuna

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とするが、実は現行車へのチェックも欠かさない。また、中古車販売店に勤務していた経験も活かし、中古車系の媒体でも活動中。できればどこへでもクルマで行きたいタイプで、電車移動は苦手な部類。通称「フナタン」。

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