新型iPhoneは一体どれだけ大きくなるのか 発表前に押さえておくべき10のポイント

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たとえばiPad ProでApple Pencilを使っている場合、いちいち使うデバイスのLightningコネクタに差し込んでペアリングをしなおさなければならなくなる。デバイスとペンをさっと取り出してすぐにメモが取れる体験からはかけ離れてしまう。

そこで、AirPodsに採用されているW1チップの活用が考えられる。W1チップは、同じApple IDでログインしているデバイス間でペアリング情報を共有しているため、iPhone、Apple Watch、iPad、Macなどの各デバイスでいちいちペアリング登録をする必要がない。前述の不便を解消するためには、新しいApple Pencilが登場すべきだろう。

「持ち運びしにくい」「長すぎる」という問題点

もう1点、Apple Pencilを普段使っていると、iPhoneとの組み合わせでは「持ち運びしにくい」「長すぎる」という問題点がある。

一般的なペンには服の胸ポケットやノートのカバーなどに引っかけることができるホルダーが備わっているが、Apple Pencilにはそれがない。しかも胸ポケットにApple Pencilを差し込むと、大きくはみ出してしまうことが多い。

デザインの面でも、Apple Pencilの刷新がなければ、出先で使う機会が増えると考えられるiPhoneへの対応において、しょっちゅうなくしてしまう使い勝手の悪さに見舞われそうだ。

ちなみに、Apple Pencil対応は有機ELモデルのiPhoneに限られ、液晶画面のiPhoneでは省かれるとみられる。細かな差別化の蓄積によって、異なるキャラクターを作り出そうとしている様子がうかがえる。

5)高速充電のサポートとアクセサリー特需

2007年の初代iPhone登場時から、iPhoneには5Wの充電器が付属してきた。昨今の大画面化によるバッテリー容量の拡大と高速充電のニーズから、2018年モデルにはより高速な充電を可能とする付属充電器が用意されるとみられる。この点は、記事(iPhone「高速充電が標準」という幸せな時代)でもご紹介した。

新しい充電器はこれまでのUSB type AコネクタからUSB type C(USB-C)コネクタに変更され、付属するケーブルもUSB-C・Lightningケーブルに変更されるようだ。USB-Cコネクタを通じてUSB Power Deliveryという給電規格を用いた充電に変更されるとみられる。

アップルはすでに新しい高速充電環境への準備を進めている。USB-Cコネクタが初めて採用されたMacBook以降、MacBookシリーズに付属する充電器はUSB Power Deliveryをサポートしており、15WというMacBookシリーズの給電には足りない小さな出力の規格も含まれている。

これにより、付属のケーブルでMacBookシリーズからiPhoneを直接充電できるほか、MacBookシリーズの充電器を用いて、追加のケーブル購入なしでも充電が可能になりそうだ。

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