貧困女性が「世帯収入1000万円」を叶えた理由 生活保護費で1円パチンコを打つ日々だった

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「ボーっとしているだけの生活で、暇すぎた。しばらくして、パチンコに行くようになりました。保護費をもらって生活に必要なお金と余るお金を分けて、余るお金で毎日甘パチの1円パチンコした。海物語の沖甘ですね。1円パチンコはそんな大きな金額が動かないし、生活保護でも十分に遊べますね」

1円パチンコで甘パチと呼ばれる高確率な台を打てば、せいぜい動く金額はプラスマイナス3000円程度だ。たまに3000円以上勝ったとき、半額の牛肉を買ったり、安い居酒屋に行ったりした。

起きるのは昼12時くらい。ぼーっと「ヒルナンデス!」を観ながら、納豆ご飯やインスタントラーメンなど、軽い朝食兼昼食を食べる。シャワーを浴びて、15時くらいにサンダルを履いて駅前にあるパチンコ屋へ向かう。1円パチンココーナーで甘パチを打つ。大抵400円~2000円くらいでフィーバーして、20時半くらいまでパチンコ屋にいた。

ホストクラブにハマってしまった

「そんな生活を3カ月くらい続けて、さすがにおかしいぞ、やばいぞって思いましたね。生活保護だと、本当になんにもしないでパチンコしているだけで生活ができちゃう。こんな生活していたらバカになる、ダメになるって自覚はあったけど、どんどん楽な沼にハマっていくというか。繁華街のすぐ近くに住んでいたので、パチンコだけじゃなくてホストにも行くようになっちゃいました」

ホストクラブは初回格安な価格で一見客を集めて、2回目から指名をしてもらって正規の料金を払ってもらうビジネスモデルだ。初回客にはホストはどんどんと入れ替わって、アピールして指名のチャンスを得ようとする。初回の料金だけで遊びまわる女性は、「初回荒らし」と呼ばれてホストたちには嫌われている。

吉村さんは、生活保護ということを隠してホストクラブに行った。ホストに仕事を聞かれたら“無職ぅ―”って答えた。初回の価格は2000円や3000円で、居酒屋に行くより安く、2時間たっぷりと飲めた。なにもないパチンコばかりしている生活の中で、ホストクラブは楽しすぎた。彼女はハマってしまった。

「その繁華街のホストクラブは、全部行きました。やっぱりホストは楽しい。最初は暇だから一度だけって思っていても、楽しいからもう一度ってなっちゃう。結局、初回荒らしになっちゃいました。毎日のようにパチンコにホストみたいなことになって、さすがに生活保護だけではお金が足りなくなった。それで風俗で働くことにしたんです」

“生活保護受給者のパチンコは是か非か”みたいな議論がよくされている。実際にギャンブル行為を行う世帯へ受給停止をした自治体もあった。しかし、生活保護者はギャンブルをしてはいけないという規制はなく、生死にかかわる受給停止の処分は問題がある。望ましくはない程度のことだ。

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