ブロックチェーンが創る「GAFAと違う新世界」

エンジェル投資家の谷家衛氏とダイ氏に聞く

「黎明期のブロックチェーンを使って、日本に世界中の優秀な人材や企業を集めたい」。エンジェル投資家の谷家衛氏が中国など世界の精鋭とともに動き出した(撮影:山岸伸氏)
日本を代表するエンジェル投資家の1人である谷家衛氏は、これまでマネックス証券、ライフネット生命、マネーフォワード、お金のデザインといった金融分野だけでなく、全寮制インターナショナルスクールのUWC ISAK Japan(軽井沢)といった教育分野のほか、国内外の100社以上に積極的にかかわってきた。
投資を通じて「理想の社会」づくりに挑んできた彼が、今回、ブロックチェーン(重要なデータのやり取りができる分散台帳技術)の普及、活用を促すためのビジネスを展開する株式会社ロングハッシュジャパンを2月に設立。日本をベースにブロックチェーンビジネスを展開するために本格的に動き出した。同社は、若くしてスタンフォード大学卒業生前会長を務め、早期からブロックチェーンのビジネスを行っている中国人のクリス・ダイ氏らとの共同会社だ。「ブロックチェーンが新しい日本をつくるカギになる」という2人に話を聞いた。

ブロックチェーンは黎明期、日本にも可能性がある

まず率直に、なぜわざわざ日本でブロックチェーンの事業を始めようと思ったのだろうか。谷家氏に聞いてみよう。

「それは、黎明期にあるブロックチェーンの分野では、日本がトップランナーになれる可能性があるからです。今世界を見渡すと、シンガポールや香港がアジアでは国際金融都市として立脚しています。日本が金融でこうした国と競争できるかといったら、それは難しい。人口も減っていくなか、市場としての魅力も薄れつつあります。また、ITやデータ集積の面でアメリカや中国の巨大企業を超えることも難しいでしょう」

そもそも海外企業が日本に拠点を置く場合、シンガポールや香港と比べて、税制上の優位性は低い。さらに、アメリカの「GAFA」(グーグル=アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン)、さらに中国のテンセント、アリババといった巨大プラットフォーマーに追いつくのは極めて難しい状況にある、というのが谷家氏の認識だ。

ではどうすればいいのか。

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