ホンダ「N-VAN」、実際買うならどのグレードか 3つのスタイル、仕事・レジャーで選び分け

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実は+STYLE FUNも+STYLE COOLも同グレードで比較すると価格はまったく同じとなるため、どちらのスタイルが好みかで選択して構わないだろう。いちばんの違いはルーフ形状で、+STYLE FUNがハイルーフなのに対して、+STYLE COOLは95mm低いロールーフ仕様となる。ただ、ロールーフと言ってもN-BOXよりも高いルーフとなっていることから、+STYLE COOLのルーフは専用設計のミドルルーフというのが実のところは正解と言えるだろう。

それ以外の部分では、+STYLE FUNのみ丸をあしらったフルLEDヘッドライトが装着され、ホイールキャップも2トーンに塗り分けられたものが装着される。それでいて+STYLE COOLと同額となるので、よほどロールーフにこだわりがないかぎりは+STYLE FUNを選択するのがオススメだ。

リアシートと助手席は折りたたむことが前提のものになっている(撮影:今井康一)

なお、実車を見ていただければ一目瞭然だが、リアシートは完全なエマージェンシー用。助手席も折りたたむ前提のものなので、日常的に人が多く乗る場合はN-VAN自体をオススメしづらいところでもある。ここは実際に販売店などで確認してほしい。

番外編:MTが欲しい場合は?

自然吸気エンジンにのみ設定される6速マニュアルモデルは、車両価格はCVTモデルといっさい変わらないにもかかわらず、Honda SENSINGの機能が一部非装着となる。その内容は前後誤発進抑制機能や車線維持支援システム、そしてアダプティブクルーズコントロールと、どれも使用頻度の高いもの。衝突被害軽減ブレーキは装着されるものの、これだけ非装着となるとHonda SENSINGレスを選択したくなってしまう。

また、自然吸気モデルの2WD/CVTは全車エコカー減税対象で取得税と重量税が免税となるが、6速マニュアルモデルは全車エコカー減税非対象で、100%課税となってしまう。そのため、装備面でも価格面でも6速マニュアルモデルは不利になる点が多く、よほどマニュアルにこだわりがある人以外にはオススメしづらい仕様と言えそうだ。

小鮒 康一 フリー(ライ)ター

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こぶな こういち / Kouichi Kobuna

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とするが、実は現行車へのチェックも欠かさない。また、中古車販売店に勤務していた経験も活かし、中古車系の媒体でも活動中。できればどこへでもクルマで行きたいタイプで、電車移動は苦手な部類。通称「フナタン」。

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