勝間和代「発達障害でも挫折しなかった」ワケ できないことをできないと割り切る重要性

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勝間:できないことが増えれば増えるほど、自己肯定感が下がりますからね。滝に打たれても痛いだけで(笑)、何も変わらないですよ、残念ながら。私も、普通の人から見たらできないことや困ったことは数え切れないほどありましたけど、その都度、困ったなりに対応してきたので気にならなかったんでしょうね。性格も明るいので。

借金玉:今振り返ると僕も、発達障害の人が自分を変えようとするのは本当に無駄な努力だと思います。むしろ、やればやるほど病んでいきます。僕もADHDだと診断されて初めて、「なんだ、変えられないのか」とあきらめがつきました。

もし子どもの頃に勝間さんのような割り切りができていたら、2次障害のうつは発症しないで済んだかもしれない。そこはすごく後悔しています。

金融機関と会計事務所を選んで大失敗

借金玉:間違いを犯しても後悔したり反省するのではなく、起きた事態を受け入れて解決法を考える。それが重要だと思うのですが、僕の場合、そうと気づいたのは30歳近くなってからでした。

僕の場合、最初に金融機関で働いたことも大きな間違いでした。今考えれば、就職活動がうまくいったことに浮かれて、世間で「いい就職先」とされている価値観に流されて就職してしまったんですよね。

勝間:ADHDだったら、金融機関は絶対にやめたほうがいいですよ! 私も大学卒業後、会計事務所に入りましたけど、半年で辞めましたから。

お客様関連の非常に重要な書類をなくしてしまったんです。「これはダメだ。すぐ辞めたほうがいいと」思いました。公認会計士の2次試験には19歳で合格したので、当時の最年少記録だったのですが、未練はありませんでした。

借金玉:それは大変でしたね……。でも僕も、大事な書類が入ったバッグを飲み屋に丸ごと忘れたり、似たようなことはやらかしましたね。

発達障害の人は、コツコツやる仕事のほうが無難だと思って、公務員などを目指す人も多いんですが、場合によっては逆効果ですよね。

・「業務マニュアル」が複雑で完成度が高い
・「非言語的ルール」の強い人間関係
・求められる「マナー」のレベルが高い
・「個人の裁量」が小さい

というような性質の仕事は、いくら世間での評価が高く「ホワイト企業」といわれていたとしても、僕らには向かないことが多いと思います。周りに迷惑もかけますしね。

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