茨城県に限らず、このランキングで下位が定着している北関東3県の茨城県(2016年47位、2017年47位)、栃木県(2016年46位、2017年43位)、群馬県(2016年45位、2017年41位)に共通しているのは、調査対象となる全国の人々にとって「イメージが湧かない」「知っている情報がない」といった点です。
「魅力を知らない」と「魅力がない」は違うはず
イメージや情報というものは、認知度が高い観光地やご当地の名産品などに左右されることが多いので、「魅力度ランキングが下位の県=観光地として魅力がない県」であるといっても差し支えないでしょう。
しかしながら、このランキングの大きな落とし穴は、調査を受ける人々にとって「魅力を知らないこと」と「魅力がないこと」が同等に扱われてしまっているということです。
たとえば、北関東3県の中でも群馬県がその典型例であり、草津、伊香保、水上などの温泉地や世界遺産の富岡製糸場といった認知度が高い観光地があるにもかかわらず、ランキングはずっと下位に甘んじているのです。どうしてこのような結果になるのかというと、全国の人々、とりわけ西日本の人々が総じて、これらの観光地が群馬にあるとは思っていないからです。
実際に、草津温泉が長野県にあると思っている人は意外に多いですし、日光東照宮が栃木県にあるなんて知らない人々も実に多いのです。だから、本来は群馬県の魅力度となるべき点数が長野県の魅力度の点数に化けてしまうケースもあるし、栃木県の魅力度になるべき点数が知識不足によって加点されないケースもあるというわけです。
関西の人々のなかには、「茨城には日光があるのに、どうして最下位なのだろう」という人もいるくらいなのです。そのように、県と観光地がしっかりと知識として結び付いていない水準のアンケートであるということは、しっかりと押さえておく必要があるでしょう。
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