土浦「驚きの駅ビル改革」でつくばを越せるか テーマは「自転車」だが走行環境はつくばが上
「自転車」をテーマにした新しい駅ビルが土浦に誕生した。
3月29日、JR土浦駅に付帯する駅ビルを一部改装した「PLAYatré TSUCHIURA(プレイアトレ土浦)」がオープンした。JR東日本の駅ビル「atré(アトレ)」の新ブランド第1号店だ。なんと館内へは自転車で直接入ることができる。床仕上げはアスファルト風で、自転車が通るルートを示す青いラインも引かれている。
今回オープンしたのは全6フロアのうち、地下1階と1階の2フロアだ。両フロアとも半分は茨城県が整備する「りんりんスクエア」となっており、サイクリストたちの拠点となる施設がそろっている。
従来型の駅ビルから脱却
「りんりんスクエア」の1階には東京・中野に1号店を持つ「サイクルスポット」が新店舗「ル・サイク」を展開。クロスバイクを中心とした自転車をはじめ、おしゃれなアパレルや自転車用品も取りそろえる。レンタサイクルもあり、1日あたり1500~3500円。スポーツタイプの電動アシスト自転車を目玉に多彩なラインナップの25台を用意し、気軽にサイクリングを楽しめる。地下の区画には、有料のシャワーと更衣室、ロッカールームに100台以上の駐輪場が設けられているほか、無人型のレンタサイクルも35台置かれ、アプリで予約・解錠・決済がトータルに行える。自転車もブランドものや本格的なクロスバイクやロードバイクが多い。利用料は1日2500円だ。
今回オープンした「PLAYatré TSUCHIURA」には、ほかにも自転車をイメージした照明のある「タリーズコーヒー」など、自転車に関連した店舗や施設が目立つ。一方で薬局・コンビニなど生活に密着した店舗も入れた。プロジェクトリーダーを務めたアトレの藤本沢子課長は「従来型のショッピングを中心とした駅ビルからの脱却をテーマとし、単にモノを売るのにとどまらない『コト発信』として体験の提供に重きを置いた」と意気込む。
その裏には土浦が抱える問題を打破するための、官民一体となった取り組みがあった。
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