18歳以下の女性を狙う卑劣な人身取引の実態 日本にも児童労働の深刻な問題が現実にある

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児童労働にNo! レッドカードアクション©︎認定NPO法人ACE
ガーナやインドで児童労働をなくすための活動を続けている認定NPO法人ACEが、今、日本の児童労働についての調査を進めています。2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の中で、先進国・途上国関係なく「2025年までに児童労働をなくす」という目標が掲げられたことから、日本の児童労働への取り組みも進めていこうと始められたものだと言います。
2018年6月18日(月)には、ACE主催で院内セミナー「日本にもある児童労働~SDGs8.7達成に向けてアクションを!~」(@参議院議員会館)が開催され、ACEから日本における児童労働の状況調査の中間報告を行うとともに、人身取引やブラックバイトなど日本国内で児童労働に関わる現場を調査、また被害者の支援を行っている専門家からの実態報告が行われました。
今回の特集記事では、この院内セミナーで語られた日本における児童労働の実態について詳しくお伝えします。

「2025年までにあらゆる形態の児童労働を終わらせる」

認定NPO法人ACE代表 岩附由香さん:6月12日は「児童労働反対世界デー」でした。

本記事はGARDEN Journalism(運営会社:株式会社GARDEN)の提供記事です

私たち認定NPO法人ACEは児童労働の問題に、団体として20年ほど取り組んでまいりました。「遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに。」をキャッチフレーズに、ガーナのカカオ産業、インドのコットン産業で、実際にコミュニティベースの支援を行い、1884人の子どもを児童労働から救い、約1万3000人の子どもの教育環境を改善してきました(2018年4月時点)。

一方で、児童労働の問題は日本の私たちの生活にも繋がっているんだということも伝えてきました。

認定NPO法人ACE代表 岩附由香さん(写真:GARDEN Journalism)

昨年から新たなパーパス(存在意義)「私たちは、子ども、若者が自らの意思で人生と社会を築くことが出来る世界をつくるため、子ども、若者の権利を奪う社会問題を解決します」を掲げています。新しいパーパスを作った背景に、「持続可能な開発目標(SDGs)」があります。これは、世界を持続可能な形に変革するための世界共通のゴール(目標)で、「誰も取り残さない」という包括性、「途上国も、先進国も」という普遍性が原則となっています。これまであった「ミレニアム開発目標」は途上国の目標という位置付けだったのですが、このSDGsは全ての国が目指すべき目標となりました。児童労働に関しては、SDGs全17の目標の中で「SDG8.7」に「2025年までにあらゆる形態の児童労働を終わらせる」という目標が掲げられています。日本の児童労働は誰が撤廃するのだろうと考えた時に、私たちの新たな役割に気づき、日本の児童労働の調査をさせていただいています。

児童労働は国際労働機関(ILO)の2つの条約で禁止されており、世界共通の概念になっています。1つ目が「就業の最低年齢に関する条約(ILO第138号)」で、働いてもよい年齢を「義務教育を終えてからの原則15歳」と定めています。2つ目が「最悪の形態の児童労働に関する条約(ILO第182号)」で、①人身売買、徴兵を含む強制労働、債務労働などの奴隷労働、②売春、ポルノ製造、わいせつな演技に使用、斡旋、提供、③薬物の生産・取引など不正な活動に使用、斡旋、提供、④児童の健康、安全、道徳を害するおそれのある労働は、最も早くなくさなければならないものだと定めています。日本もこの2つの条約に批准しています。(出典

©︎認定NPO法人ACE
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