投資信託を買うより割の良い投資方法はあるか 高配当株を馬鹿にしては絶対にいけない

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配当を考えた投資戦略の1つにアメリカで用いられている「ダウの犬」という投資方法があります。

これはダウ工業株30種平均を構成する30銘柄の中から、年末時点で単純に配当利回りの高い銘柄上位10銘柄だけを購入、1年経った翌年末にまたその時点での新たな高利回り銘柄10銘柄に買い替えるという、それだけの単純な投資方法です。

しかしこれだけ単純なのに、年によってはダウ平均をかなり上回る成績を上げることもあるようです。

配当利回りが高いということは、配当そのものが高いか株価が安いかのどちらかです。大きく下がっている銘柄であれば、いずれ株価は戻るだろうというごく単純な発想ですが、これは意外に株価の真実を表しています。

もちろん配当利回りが高い株を買う場合、大きく下落したものであれば、業績がさらに落ちこみ株価が一段と下落する、さらにはそのまま破綻してしまうのではないか、という懸念もあります。

ダウ銘柄だけでなく日本株でも優良株を長期保有できる

しかし、ダウ工業株30種であれば、いずれも米国を代表する銘柄ですからそれほど大きく心配することはありません。日本においても単純に配当利回りの高い株を選び、その中から業績が安定し、過去数年間の配当額が一度も前年を下回っていないかどうかといった項目でスクリーニングすれば、同様の方法で安定した高利回り銘柄を長期保有することもできると思います。

このように考えると、長期投資は何も投資信託だけの専売特許ではないことがわかります。好配当を享受しながら企業の成長を楽しみに長期的に保有するというのも資産運用の醍醐味の1つと言えるのではないでしょうか。

最近は投資できる単元株が小さくなっているうえに、さらに少額で投資できるミニ株やプチ株といった株式投資の方法も出てきています。ボーナスを機に、少し個別の株式投資に関心を持ってみるのもいいのではないでしょうか。 

大江 英樹 経済コラムニスト、オフィス・リベルタス代表

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おおえ ひでき / Hideki Oe

大手証券会社で25年間にわたって個人の資産運用業務に従事。確定拠出年金ビジネスに携わってきた業界の草分け的存在。日本での導入第1号であるすかいらーくや、トヨタ自動車などの導入にあたりコンサルティングを担当。2003年から大手証券グループの確定拠出年金部長などを務める。独立後は「サラリーマンが退職後、幸せな生活を送れるよう支援する」という信念のもと、経済やおカネの知識を伝える活動を行う。CFP、日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『自分で年金をつくる最高の方法』(日本地域社会研究所)、『知らないと損する 経済とおかねの超基本1年生』(東洋経済新報社)などがある。

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