投資信託を買うより割の良い投資方法はあるか

高配当株を馬鹿にしては絶対にいけない

企業が活動によって得た利益をどうやって使うかは3つの方法しかありません。①新たな事業へ投資する、②株主に利益を還元する、そして③現金として内部にためる、の3つです。

配当はこのうち②の株主還元の方法です。かつての高度成長期であれば、配当をあまり出さずに事業拡大のために投資する、つまり①の方法をとる企業がたくさんありました。

その結果事業が大きく拡大して利益がさらに増えれば株価が上がる、そうすれば配当が少なくても株主にとっては値上がりという大きな利益を得ることができたからです。したがって1960~80年代の頃は配当の利回りは投資のモノサシとしてあまり重視されてきませんでした。当時は預金金利も高く、配当を大きく上回っていたため、株式の配当そのものにはあまり魅力がなかったからです。そもそも株式のような不確実なものに投資をする場合は預金金利よりも配当利回りのほうが高くて当然ですから、これは明らかに本来の姿ではなかったと言えるでしょう。

配当利回りが預金金利よりも高くなった

ところが今世紀に入り、超低金利時代が続くと相対的に配当の利回りは預金よりも高くなるという本来の姿に戻ってくるようになったのです。実際、現在では東証1部全銘柄の配当利回りは加重平均で見ると2.02%(2018年6月26日現在)となり、預金金利よりはるかに高くなっています。中には4~5%という配当利回りの株式も珍しくありません。

このように配当利回りが高いということは、大きな魅力になりつつありますが、そもそも株式投資において、配当というのはいったいどこがいいのかを考えてみましょう。

まず配当が支払われることで、その会社の事業が利益を上げていることがわかります。なぜなら配当というのは基本的に企業が儲けた中から支払われるものだからです。

言い換えれば企業価値を最も端的に実現しているのが配当だともいえるのです。したがって利益が出ている企業であれば、その株を保有することによって確実に配当として現金を手にすることができるのです。

そして配当は収益の増減ほどは変動しないということもメリットです。企業は資金を出してもらっている株主に対してはいつまでも安定的に保有してもらいたいと思うのは当然ですから、本来は「安定配当志向」になるからです。

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