25日の日経平均は続落、貿易戦争激化の懸念 TOPTOPIXも3日続落、約2カ月半ぶりの安値
[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落した。米国の対外強硬姿勢が鮮明となり、貿易戦争が激化するとの懸念が投資家心理を悪化させた。米株価指数先物が下落し、円高が進行する中、日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。TOPIXは3日続落し、終値は4月12日以来、約2カ月半ぶりの安値水準。東証1部銘柄の8割以上が値下がりした。
東証1部の売買代金は2兆円を下回り商いは低調。上昇セクターは鉱業やパルプ紙、石油石炭、証券の4業種にとどまった。下落率トップは陸運だった。石油関連株に対しては、22日の石油輸出国機構(OPEC)定例総会での小幅増産の合意決定後に原油先物が上昇したことが追い風となったが、関連銘柄は高寄り後は上げ幅を縮小した。
取引時間中は、中国資本が25%以上を占める企業に対し、米財務省が「産業上重要な技術」を保有する米国企業の買収を禁じる規則を策定していることが判明。米国と欧州連合(EU)間での自動車関税を巡る対立も表面化する中、円高が進行し日本株の上値を圧迫した。
一方で、中国人民銀行(中央銀行)は24日、市中銀行の預金準備率を50ベーシスポイント(bp)引き下げると発表。これを受け、上海総合指数<.SSEC>は小高く始まったが、やがて下げに転じた。貿易摩擦を巡る懸念を背景に中国株が下げ幅を拡大すると、日本株にも売り圧力が加わった。
ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏は「先月あたりは中国の経済指標がおしなべて悪かった。米国も6月のフィラデルフィア地区連銀業況指数が低下している。さらに貿易摩擦も大きなテーマとなっており、リスク回避の動きになりやすい」と指摘。日本株については「配当再投資など本来は需給的には良好な時期だが、今後の経済指標次第で振幅が大きくなる可能性がある」とみる。
個別銘柄では22日に自社株買いの実施を発表したリョーサン<8140.T>や、2019年3月期の配当予想を増額修正した日特建設<1929.T>が堅調。月次既存店売上高が前年割れとなったニトリホールディングス<9843.T>、西松屋チェーン<7545.T>は売られた。22日に会社更生手続きの開始を東京地裁に申し立てた日本海洋掘削<1606.T>には処分売りが出て、ストップ安比例配分となった。
東証1部の騰落数は、値上がり298銘柄に対し、値下がりが1740銘柄、変わらずが53銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22338.15 -178.68
寄り付き 22543.56
安値/高値 22312.79─22556.55
TOPIX<.TOPX>
終値 1728.27-16.56
寄り付き 1747.84
安値/高値 1726.12─1748.16
東証出来高(万株) 119625
東証売買代金(億円) 19932.12
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