6月の日本株は「上昇」「下落」のどっちなのか

不安要因を挙げればキリがないほど多い

株式市場は不安要因だらけ。だからと言って下落するとは限らない(写真:ロイター)

今の株式市場は、不安要因だらけだ。

主なものを列挙すると、米朝首脳会談、米中貿易摩擦、米国での輸入自動車への追加関税、イタリアなどの南欧不安、米国によるEUなどへの鉄鋼・アルミ輸入関税発動、などと続く。

このうち、米朝首脳会談はトランプ大統領の中止宣言から一転、シンガポールに乗り込んだ両国の先遣隊の活動を見ると、いかに駆け引きがあったとしても6月12日の実施は固まった。しかもこの日は非核化交渉のスタートで、11月6日の米中間選挙までトランプ政権の「ポイントゲッター」として使われるのが目に見えてきた。

「ユーロ圏解体指数」の上昇は限定的

米中貿易摩擦は不透明ではあるが、現在すり合わせは進んでおり、中国の歩み寄りも見える。自動車の関税率も25%は無理でも10%で手を打つというのが市場の見方で、これも中間選挙用だ。

南欧不安については、イタリアの政局不安で「ユーロ圏解体指数」が上昇している。「ユーロ圏解体指数」とはドイツの市場調査会社センティックスが約1000人の機関投資家や個人投資家を対象に毎月実施している「1年以内にユーロ加盟国が離脱する可能性があるか」と言う意見集計である。

毎月、月末近くに発表されるが、今回5月の分が4月の6.3%から2倍以上の13%になったとして話題になっている。しかし、この数字は2012年のユーロ圏債務危機の時の70%に比べればかなり低い。逆に、「ユーロ圏の不安はそれほど深刻ではない」とも取れる数字だ。

確かに予測不能な米国発の中国、EU・カナダ・メキシコなどとの貿易摩擦は注意深く見守る必要はある。だが、日本市場は方向感の見えない米国株の波乱に、少々飽きてきたようだ。6月相場に対する海外要因は消えることはなく、予測不能な不透明感は残るとしても、2月以降のせめぎ合いでその大半は織り込んだと言える。

次ページ日経平均は2万2500円を再び突破へ?
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 財新
  • 今見るべきネット配信番組
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
ひろゆき感動「難病61歳の人生サイボーグ化計画」
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT