《NEWS@もっと!関西》兵庫・西宮は阪神間の新たな商業地として定着するか?「阪急西宮ガーデンズ」が11月末オープン

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《NEWS@もっと!関西》兵庫・西宮は阪神間の新たな商業地として定着するか?「阪急西宮ガーデンズ」が11月末オープン

「あれがそうや」---。阪急電鉄・西宮北口駅(兵庫県西宮市)の改札を抜けると、建設中の巨大な商業施設が現れた。施設と駅を直結する歩行者デッキの工事も進められている。改札口から工事を見つめる人たちは、規模の大きさに驚きの表情を浮かべていた。

この商業施設は、阪急阪神ホールディングスが11月26日のオープンを目指すショッピングセンター「阪急西宮ガーデンズ」だ。かつて阪急電鉄が経営していたプロ野球チーム・阪急ブレーブスの本拠地・西宮球場跡地に、店舗面積が約24万7000平方メートルと西日本最大級の規模を誇る。阪急百貨店やスーパーのイズミヤ、シネマコンプレックスを中核にユニクロやロフトなどの専門店計268店が入店する。

阪急阪神ホールディングスは「生活提案型ショッピングモール」と位置づけており、屋上に果樹園や桜並木を楽しめる1万5000平方メートルの庭園を設置することなどで賑わいを演出し、駅周辺5キロメートル圏内に住むファミリー層を取り込む狙いである。年間の来場者数約2000万人、売上高600億円を見込む。客単価は平均約3000円としている。

もっとも、阪急西宮ガーデンズの先行きは決して安泰ではない。西宮は大阪・梅田と神戸・三宮という巨大商圏に挟まれた地区だ。激しい顧客争奪戦が想定されるが「梅田や三宮にない機能(店舗)が西宮にあるだろうか」と、商圏としての魅力が決して高くない、と指摘する関係者もいる。

ある百貨店関係者は「百貨店+スーパー+専門店街という形が、いまの時代にどこまで受け入れられるだろうか。少々古臭い印象を受ける」と、同施設の苦戦を予測する。

阪急阪神ホールディングスの関連会社で阪急、阪神百貨店を傘下にもつエイチ・ツー・オー リテイリングスは、高島屋と資本業務提携のうえ経営統合することで合意している。消費低迷の最中に厳しさを増す百貨店業界において、阪急西宮ガーデンズの成否は、両社統合後の店舗戦略を占う試金石としても注目される。
(梅咲 恵司、福田 恵介= 東洋経済オンライン)

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